視点
イラン国民に対する経済テロの停止ー米に対する真の試験
アメリカは、一方的で不法なな制裁を続行する中、イラン国民全体に対する経済テロという、トランプ前大統領の失敗した最大限の圧力政策を推進しています。
タフテラヴァーンチー・イラン国連大使は11日金曜、安保理年次報告の検討を目的に開催された国連総会において、すでに失敗している「最大限の圧力行使政策」をなおも踏襲するバイデン現米政権を批判し、「アメリカに対する主な検証確認内容は、イラン国民に対する経済テロの停止だ」と語りました。
また、「オーストリア・ウィーンで進行中の核交渉は、核合意復帰という米国の真の政治的意志の真正さを評価する最初のステップだ。だが、真の検証確認は、米国が方針を変更し、最大限の圧力行使という失敗した政策を止め、対イラン経済テロを停止したことが証明されるときになされる」と語っています。
タフテラヴァーンチー大使が米国の破壊的な政策と、米国の行動の変化を検証する必要性を指摘していることは、次の 2 つの点で重要だといえます。
第1の側面は、これらの政策の破壊的な影響がイラン国民の進歩、経済、発展、健康に及んでいることです。
第2の側面は、米国の政策が国際関係と国際法に及ぼした影響、そして国際社会に及んだ深刻な損害です。
特にトランプ前大統領在任中のアメリカの意識されている法則を破る行動を見れば、トランプ政権が、アメリカ史上はもちろん現代の世界史においても、これ以上ないレベルでアメリカ社会と国際社会の規則や価値観に対する無責任さと軽視が浮き彫りになっていることがわかります。
昨年1月3日に、イラク政府の招待で正式に同国を訪問中だったイランイスラム革命防衛隊ゴッツ部隊のソレイマーニー司令官がテロ暗殺されたことは、地域や世界における安全と安定に対するアメリカの脅迫の表れだといえます。当時のアメリカ大統領・トランプ氏はテロリズムと国際慣習破りを公然とした形で広めました。アメリカは、地域のテロの本拠地としてのシオニスト政権イスラエルの誘惑に乗せられ、自らの悪しき思惑を果たすため、あらゆる手段に訴えようとしていましたが、実際にそれをする勇気はなかった。なぜなら、そうしたら、それにより甚大な代償を払わされていたに違いなかったからです。
多国間義務違反の問題でも、米国は核合意からの離脱により、イランに対し地域的な包囲網を狭め、経済的圧力を最大限に強化するという戦略をもって、イラン社会を崩壊の淵に追い込もうとしました。
国連特別報告者のアレナ・デュプハン氏、そして人権と国際連帯に関する独立系専門家であるオビウラ・オカフォー氏は、米国の行動に関する報告書において、「米国は慣習破りにより、市民的および政治的権利に関する国際規約に違反している」と述べています。
しかし、国連安保理は、これらの違法行為に対して沈黙を決め込んでいました。
現在も、イランのアラーグチー外務次官がツイッター上で述べているように、「トランプは去った。しかし、違法で犯罪的な彼の制裁はまだ残っている。.コロナ禍の中での経済テロは、人道に対する罪である」というのは紛れもない事実です。
アラーグチー次官はまた、「8200 万人のイラン人に苦痛を与える米国の行動が続いている中、空涙を流す必要はない」としました。
アメリカの規範を破る政策の真の変化は、言葉や主張によって実現されません。バイデン現米政権は、すでに失敗したトランプ氏の最大限の圧力政策にしがみついているだけでなく、安保理決議決議 2231や核合意に定められた全責任の履行遵守すら表明していないのです。
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