イラン・サルダシュトへの化学兵器攻撃記念日に、OPCW事務局長がメッセージ
6月 28, 2021 18:44 Asia/Tokyo
OPCW化学兵器禁止機関のフェルナンド・アリアス事務局長が、イラン北西部の都市・サルダシュトへ化学兵器攻撃が行われた記念日に際してのメッセージで、「国際社会は化学兵器のない世界の実現という約束を実践しなくてはならない」と強調しました。
ファールス通信によりますと、アリアス事務局長は28日月曜、サルダシュトへの化学兵器攻撃から34年目を迎えたのに際し、同日がOPCWにおいても正式なサルダシュト化学兵器攻撃被害者の記念日であるとして、「私はイランとオランダ・ハーグにおいて、この攻撃の被害者と直に接し、彼らの苦痛と感情に共感した。当機関として、サルダシュトの人々への最も深い同情と寄り添いを表明したい」としました。
続けて、「化学兵器攻撃に対する世界的な嫌悪から、1993年に世界のほとんどの国によるCWC化学兵器禁止条約への署名が進み、今日までに193カ国が同条約に批准している」と指摘しました。
1987年6月28日、当時のイラク・旧バアス党政権は化学兵器を使用して、サルダシュト市の人口密集地区4箇所を爆撃し、これにより同市の住民119人が殉教したほか、8000人以上が毒ガスを浴び、この化学兵器による中毒症状に巻き込まれました。
ザリーフ・イラン外相も、この記念日に寄せたメッセージにおいて、「米新政権は前政権の失敗した政策に拘泥し、違法な制裁行使の続行により、化学兵器の犠牲者の医薬品や医療機器の確保・調達を阻止している」と述べています。
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