視点
G7主張に対するイランの反論ー譲れない一線としてのペルシャ湾とオマーン海での主権維持
シオニスト政権イスラエル所有の船舶「マーサーストリート」への攻撃事件めぐるシオニスト政権イスラエルの最近の挑発行為は、イランに対する西側の多目的を持ったシナリオを新たに示す形となりました。
このシナリオに続いて、G7先進7カ国の外相は6日金曜に、必要な証拠も提示せずに、この船舶への攻撃に関与したとしてイランを非難する声明を発表しています。
イラン外務省のハティーブザーデ報道官は、G7外相らの声明に反論し、「大抵のケースでシオニスト政権が背後に絡んでいるこのような根拠のないシナリオの目的は、地域の政治的な成り行きのかく乱にある」と語りました。
この点で、イスラエルとその支持者らはまた、状況を演出してイランに責任転嫁できるよう、地域の海域での最近の出来事についての捏造された情報を国連安保理に提出したものの、これは失敗しました。
3年前にも)アメリカの国連大使は、イラン恐怖症政策に沿った同様のシナリオで、安保理理事国の大使らをワシントンに呼び出し、イランからイエメンのシーア派組織アンサーロッラーに渡されたミサイルの破片と主張するものを、彼らに提示しています。しかし、その後まもなくアメリカの新聞ニューヨークタイムズは、米国防総省当局者の発言として、イランに対する主張を否定しました。このような政治ショーはどうやら、終わりがないようです。
イギリスの新聞インディペンデントは、イスラエルの新聞ハアレツのアナリストの話として、「海上での戦いは『イランではなくイスラエルによって開始』されたものだ。過去2年間、シリアにイランの石油を運ぶタンカーを攻撃してきたのはイスラエルだった。この海上攻撃は、『戦争間の戦争』と呼ばれる有名なイスラエルのドクトリンの一部であり、2006年のレバノンシーア派組織ヒズボッラーとの戦争後のイスラエル軍の戦略の一部となった」と報じています。
実際、シオニスト政権は米国と英国の支援を受けて、70年以上にわたって、この地域の脅威、安定性のなさ、情勢不安の主な原因となってきました。現在も主に問題視されているのは、地域を緊迫化させている者たちが追い求めている数々の目的です。しかしこの間、アメリカがイランに対して行う「最大限の圧力」政策が行き詰るという問題が、シオニストの懸念を掻き立てました。実際にアメリカにとって、膝を屈してイラン国民の権利を尊重する他に、道は残されていません。言い換えれば、アメリカは核合意復活交渉や制裁という効力をなくしたカードにより、イランに過剰な要求を押し付ける事はできない、ということです。このため、イスラエルが使い古されたシナリオで過去の黄金時代に戻れるなどという幻想を抱いているなら、それは大きな誤算をしていることになります。
ウェブサイト・ヌールニュースはこの問題を分析して、「イスラエルには、イランに対して軍事行動を起こすための『力と勇気』がない。なぜならそのような気の違ったような行動は、可能な限り短い時間で、イスラエルの経済・軍事インフラを破壊し、イスラエルそのものを破滅に追い込む全面攻撃の下地を作ることになるからだ」と報じています。
7日土曜、イランイスラム革命防衛隊のサラーミー総司令官は、式典のためにイランを訪問していたレバノンのヒズボッラー副事務局長との)会談で、同じ点を指摘し、「シオニスト政権の崩壊の下地は十分に整っており、あとは彼らの過ちの下地を作るだけで十分だ」と強調しました。
これは、ペルシャ湾とオマーン海で最長の海岸線を持っているイランが、平和と安定、航行の自由と地域の安全の確保を、否定できないひとつの原則と考えており、侵略者が安全と航行の自由を騒動の餌食にすることを決して許さない、というメッセージを発していることになります。
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