イランが、イエメンでの停戦宣言を歓迎
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イラン外務省のハティーブザーデ報道官
イラン外務省のハティーブザーデ報道官は、イエメンでの一方的な停戦宣言を歓迎しました。
イエメン政治高等評議会のマフディ・アルマシャート議長は、同国軍による、国内外の全ての戦線における3日間の一方的な停戦を宣言しました。
アルマシャート議長は、「もし、サウジアラビア主導のアラブ連合軍がイエメンへの攻撃、侵略を停止すれば、この一時的な停戦は永続的なものになるだろう」と語りました。
今回の3日間の停戦は、27日日曜から実施されています。
イルナー通信によりますと、イラン外務省のハティーブザーデ報道官は、イエメンの政治高等評議会の和平に向けたイニシアチブを歓迎し、「イエメンが善意をもって提出した計画は戦争終結、イエメン国民に対する圧政的な封鎖解除、そしてイエメン危機の政治的な解決に向けた同国の強い意志という確かなメッセージを含んでいる。この提案との真剣かつ肯定的な相互間のやり取りが行われれば、終戦に向けた適切な土台が築かれるだろう」と語りました。
また、(イスラム教の断食月である)ラマザーン月を前に、捕虜の交換を推進させるなどの、人道的問題を優先することで、イエメンでの衝突停止や国民同士の和解が見られるよう希望する」と述べました。
サウジアラビアは2015年3月、一部のアラブ諸国と連合軍を結成し、アメリカの支援およびゴーサインとともにイエメンへの軍事侵攻を開始しました。
複数の国際機関の報告によりますと、この戦争の直接的な影響によりこれまでにイエメンでは1万7000人以上が死亡したほか、数万人が負傷し、さらに450万人が難民化しています。一方で、イエメン国内のインフラ全体の85%以上がこの戦争で完全に破壊された、もしくは被害を受けています。加えて、イエメンに対する全面封鎖も、甚大な人的被害を引き起こしており、この影響で10万人以上が病死、餓死しているほか、数万人のイエメン人が今現在、致命的な疾病に罹患しているものの、封鎖が原因でイエメンに医薬品を送付できる可能性が全くない状態となっています。