4月 23, 2022 15:45 Asia/Tokyo

イラン西部ケルマーンシャー市ではこれまで200年近くにわたって、イスラム教徒の断食月・ラマザーン月に伝統的なメニューであるアッバースアリーのスープ(ペルシャ語でアーシュ)が、断食をする人たちにふるまわれています。

このメニューは、ラマザーン月に多く作られるものの、決してラマザーン月だけに限られたものではありません。

アッバースアリーのアーシュが人気を集めている理由は、その具材にあります。このメニューは豆類、小麦、米、赤肉といった具が使われ、栄養満点といえます。

ケルマンシャー市内にはこのアーシュを作っている場所がいくつかありますが、中でも一番有名なのは、「アーシェ・アッバースアリー・ティームチェ」というお店です。この店は、市内の旧市街で観光客も多く訪れる場所にあり、ここのアーシュも観光客のお目当てになっています。

ラマザーン月には、いつもより長い時間をかけてこのアーシュが作られ、すべての具材は別々に煮込まれ、その後に一緒に混ぜられます。アーシュができるまでには朝から日没までかかり、その間、鍋をかき混ぜるのを止めてはなりません。

国際通信イランプレスによりますと、アッバースアリーのアーシュは200年近くの歴史があり、その調理法は先祖代々受け継がれ、今日まで続いています。

このアーシュは、アッバースアリーという名前の人物が考案したのが始まりで、彼は願掛けのため、ラマザーン月に赤肉や豆類を使った特別なスープを断食をした人たちにふるまっていました。

彼が確立した調理法はその後も受け継がれ、その名前とともにケルマンシャー市内で有名になりました。

 


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