沖縄県知事、「自衛隊の機動戦闘車の公道訓練実施は残念」
11月 17, 2022 19:22 Asia/Tokyo
与那国島に運び込まれた自衛隊の機動戦闘車が沖縄では初めて公道を走ったことについて、沖縄県の玉城知事が「誠に残念だ」としました。
NHKによりますと、玉城知事はコメントを発表し、「県は繰り返し、沖縄防衛局に対し、機動戦闘車が公道を自走する訓練について懸念を伝え、実施しないよう申し入れてきたところだが、訓練が実施されて誠に残念だ」と述べています。
また、「県としては今後とも、防衛省に対し、県内における自衛隊の演習の実施にあたっては県民への影響が最小限となるよう配慮するとともに、県民に対してより一層、丁寧に説明を行うよう求めていく」としました。
日米の大規模な共同演習「キーン・ソード」の一環で、自衛隊の機動戦闘車が17日木曜、沖縄県の与那国島の空港に輸送機で運ばれ、沖縄では初めて公道を走って駐屯地に到着しました。
その後、同日午後3時ごろ、赤色灯をつけた自衛隊の小型トラックや軽装甲機動車を先頭に、陸上自衛隊の与那国駐屯地に向けて公道の走行を始めました。
戦闘機動車が沖縄県内の公道を走るのは沖縄本島を含めて初めてです。
しかし、こうした事態に対し空港周辺では、訓練に反対する住民などおよそ10人がプラカードを持つなどして抗議し、警備のために沖縄本島から派遣された警察官が歩道から出ないよう呼びかけて、周囲は一時騒然としました。
走行する様子を動画で撮影していたという地元の女性は「自衛隊がいても気にはとめていなかったが、実際に車両が通ると改めて訓練をしているのだと実感しました」と語っています。