政府筋「防衛財源巡る増税は24年度以降」、自民党内からは増税反対も噴出
(last modified Wed, 30 Nov 2022 11:37:22 GMT )
11月 30, 2022 20:37 Asia/Tokyo

政府が防衛関連予算の財源について、2024年度以降の増税を想定し、歳出改革や剰余金などを先行させることが明らかになりました。

日本の報道各社が30日水曜、報じたところによりますと、政府は防衛力強化を巡り岸田文雄首相が表明した2027年度までの恒久財源化を目指す構えですが、与党内では増税への反発も強くなっています。

複数の関係者によると、基幹税では法人に対する付加税などを念頭に検討が進められたものの、来春の賃上げを阻みかねないと慎重な判断に傾いたとされています。特に自民党国防部会などが29日火曜に開いた会合では、防衛費増額の財源として、増税することに反対論が相次ぎました。

また、国債の発行で賄うべきだとの考えが出たほか、防衛費増額の意義を訴える声も続出し、防衛力強化に関する政府有識者会議の報告書が「国民全体の負担」が必要だとして、増税を提起したことに不満の声が複数出るとともに「唐突だ」との批判もされました。

防衛費に海上保安庁の予算などを合わせた安全保障関連経費を今の国内総生産(GDP)比2%とする場合、対象経費は約11兆円となります。22年度当初の防衛費は約5兆4000億円で、岸田文雄首相が表明した27年度に達成するには毎年1兆円の増額が必要となり、単純に積み上げれば5年間で40兆円を超える計算になります。

岸田首相は今月28日の衆院予算委員会で「防衛力を継続的に維持するため、安定財源の議論は進めたい」としており、5年後を見据えた恒久財源確保にどう道筋を付けるかが今後焦点となると言えそうです。

 


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