WHO、人種差別疑惑の日本人地域事務局長を解任
3月 09, 2023 16:55 Asia/Tokyo
WHO世界保健機関が、内部告発されていた葛西健・西太平洋地域事務局長の解任を発表しました。
フランス通信および、日本の複数のメディアによりますと、WHOは8日水曜、職員に対して人種差別的で威圧的な言動をしたと告発されていた葛西健・西太平洋地域事務局長を解任したと発表しました。
WHOは、2021年後半と22年に葛西氏の問題行動に関する告発があったと説明し、「攻撃的行為を決して容認しないとの方針にのっとり、告発について調査・検討した」結果、不適切な行為があったことが認められたとしています。
またAP通信の昨年1月の報道によりますと、会議などで葛西氏から人種差別的な発言や出身国を理由にした攻撃的な発言があり、多くの職員の離職を招いたと訴えたということです。
このことから、34か国のメンバーから成るWHO執行理事会は2日間にわたり、スイス・ジュネーブの本部で葛西氏をめぐる特別会合を開いていました。
WHOは以前から、組織内の不祥事をめぐり透明性が欠如していると批判されていましたが、今回のような処分が下されたのは初めてのことです。
一方、葛西氏は昨年2月、「部下に厳しく接したことは事実だが、特定の国籍の人を攻撃していたとの指摘は受け入れられない」と反論していました。