米ハワイの市水道局長が抗議デモの先頭に、PFAS漏れで飲み水汚染の米軍基地は閉鎖へ
May 06, 2023 19:50 Asia/Tokyo
米ハワイ州ホノルル市の水道局長を務めるアーニー・ラウさんが米軍に対する抗議のデモに立ち上がりました。
沖縄の地元紙・沖縄タイムズによりますと、昨年12月に抗議行動を起こしたラウさんは「私は公職者だが、もはや黙っていることはできなかった」と振り返ります。
また去る2月にはホノルル市内の事務所で、「外へ出て、プラカードを掲げ、抗議行動に参加することを決めた。私たちの水資源を守るために立ち上がる時だ。さもなければ、将来世代が被害を受ける」とコメントしました。
前月、米海軍レッドヒル地下貯油施設から有機フッ素化合物PFAS(ピーファス)を含む濃縮消火剤4900リットルが漏れ出していました。
ハワイ・オアフ島全域を管轄する同市で、ラウさんは12年から水道局長兼主任技師を務め、安全な飲料水を供給するのが使命である一方、レッドヒルが引き起こす数々の汚染に直面してきました。
米ハワイ州オアフ島のレッドヒル地下貯油施設で2021年11月20日、7万2千リットルの燃料が漏れ出し、9万3千人の飲料水を汚染しました。
それから1年半近くがたつ今も健康被害に苦しむ米軍人の妻は、「米軍は私たちの相手をしなくて済むように、早く死んでほしいと願っているようだ」と訴えています。
また米軍コミュニティの間でも、「軍は国民や軍人のためにあるのではない。まず軍自身を守る」、「もう軍は信じられない。最初、ここに来た時は楽園だと思った。今は来てしまったことを後悔している。早く出て行きたい」という声すら聞かれるようになっています。
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