May 24, 2023 20:29 Asia/Tokyo
  • 岸田文雄首相
    岸田文雄首相

岸田文雄首相は24日の参院本会議で 、日本とNATO北大西洋条約機構の関係についての質問に答え、NATOへ加盟あるいは準加盟する計画はないとしました。

岸田首相とNATO・北大西洋条約機構のストルテンベルク事務総長

 

各メディアによりますと、岸田首相は、国民民主党の大塚耕平議員から受けた「NATOが日本に連絡事務所を設置しようとしている事実関係および日本がNATOに加盟または準加盟する計画があるのか」という質問に対し、「NATOによる日本への事務所の設置については、NATOにおいて種々の検討が行われているものの、現時点で設置が決まったとは承知していない。また日本がNATOに加盟や準加盟する計画はない」と述べました。

また、「政府としては、国際秩序が深刻な挑戦を受けているいま、法の支配に基づく、自由で開かれた国際秩序を維持・強化するため、NATOおよびその加盟国、パートナー国をはじめとする同志国と引き続き協力をしていく考えだ」としました。

今月9日、日本の冨田浩司駐米大使はワシントンで記者会見し、NATOが日本に連絡事務所を開設する方向で検討を進めていると明らかにしました。開設されれば、NATOにとってはアジア初の事務所となります。

 

岸田首相とNATO・北大西洋条約機構のストルテンベルク事務総長

 

その後、NATOのストルテンベルグ事務総長もCNNのインタビューにおいて、この件について日本政府と協議していると認めました。NATOの東京事務所開設に関する決定は、リトアニアで7月11~12日に開催される次回のNATO首脳会議までに承認される可能性があるということです。

日本の林芳正外相も先週、国内のNATO連絡事務所設置について語り、NATOのアジア進出を正当化する口実として、ロシアとウクライナの軍事衝突を挙げました。

一方、中国外務省は、NATOが日本に事務所を開設しアジア太平洋地域に進出するようなことがあれば、地域の平和と安定は間違いなく損なわれるだろうと表明しました。

日本とNATOは、7月のNATO首脳会議に先立つパートナーシップ構築を目的に、サイバー攻撃、破壊工作技術、偽情報・誤情報などの分野において協力を深めようとしています。

NATOと西側諸国が東方進出強化を主張し、アジア太平洋地域に足場を設けることは、デリケートで危険性をはらむこの地域のパワーバランスを崩して、世界に危険な結果をもたす可能性があります。

 


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