ドイツ|街中で羊の群れが冬の行軍/軍艦では招かれざる客が大暴れ
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独ニュルンベルクの中央市場広場を通り過ぎる羊の群れ
ドイツ南部ニュルンベルク市で、冬の牧草地へ向かう途中で市の中心部を通る数百頭もの羊の群れに、市民らが道を空けるという珍現象が発生しました。
ドイツのメディアは過去1週間にわたり、軍事、エネルギー、社会分野の様々なニュースを報道してきましたが、このニュースでは、その中で最も重要なニュースの一部を取り上げていきます。
ニュルンベルク中心部で羊が行軍
羊飼いにとって、季節の変わり目には夏の牧草地と冬の牧草地の間を羊を移動させる必要があります。しかし、ニュルンベルクでは、この羊の大行列が街の中央市場広場を通り抜けるという事態が発生します。この人気ある毎年恒例のイベントを一目見ようと、大勢の市民やカメラマンが沿道に並ぶ姿が見られました。
【Pars Today国際】冬が来る前には、約600頭の羊がニュルンベルク西部の牧草地に連れて行かれるといわれています。地元の伝統に根ざしたこの大行列の目的は、市当局が羊飼いの伝統、そして羊が環境保護において重要な役割を果たしている現状をアピールすることです。ドイツの多くの都市とその周辺では、今なお羊がさながら「生きた芝刈り機」として利用されています。また、ベルリン、ポツダム、アウクスブルク、ウルムなどのドイツの都市の一部でも、依然として羊が放牧されています。
ドイツ、イスラエル向け武器輸出にゴーサイン:「我々は武器を販売」
一方、軍事分野では、ドイツ連邦政府がシオニスト政権イスラエルへの武器輸出を再査定中であり、以前に課していた部分的な禁輸措置を解除しました。ドイツ国際放送・ドイチェヴェレが17日月曜に報じたところでは、この決定はガザ地区の停戦を受けて行われたということです。一方のイスラエル政権側もこの動向を歓迎しており、来週には輸出制限が解除される見込みです。ドイツのフリードリヒ・メルツ首相は去る8月、イスラエルに対する一部の武器輸出を一時的に停止していました。
ドイツは依然としてロシアのエネルギーを渇望
エネルギー分野について、ドイツの新聞デア・シュピーゲルは今月16日、次のように報じました;
「ドイツのザクセン州知事、ミヒャエル・クレッチマー氏は近い将来、そしてウクライナ戦争終結後のロシアからのガス輸入再開を支持する一方で、両国の経済関係がドイツの安全保障向上を保証すると考えている。クレッチマー州知事は、ヨーロッパが適正価格でのエネルギーを必要としており、ロシアは長期的に再びヨーロッパの貿易相手国になるべきだ、と強調した。ドイツキリスト教民主党のクレッチマー氏は、以前からロシアからのエネルギー輸入を支持している」
ドイツ軍艦に招かれざる客
また、ドイツの新聞ビルトによりますと、240人の乗組員を乗せた同国海軍の補給艦「ベルリン」は北海に面した北部ヴィルヘルムスハーフェン港へ帰港中、感染症の流行により、大西洋の真ん中に浮かぶハミルトン(バミューダ諸島の首都)に予定外の寄港を余儀なくされました。ドイツ海軍は作戦上の理由から、今回蔓延した正確な病名や感染した乗員の数の公表を差し控えていますが、船内では水痘とインフルエンザが蔓延したとされています。「ベルリン」はクリスマス直前に帰港する予定でしたが、今後の状況は感染症流行の状況次第となっています。
ミュンヘンでは住宅危機
社会面では、南ドイツ新聞が17日月曜の記事で以下のように報じています;
「ミュンヘンでは住宅市場が停滞している。新規契約価格は驚異的なペースで上昇しており、以前の契約賃料との差は年々拡大する一方である。アパートを見つけた人々は、決してその物件を手放そうとはしない。それは、引っ越しに大きなリスクが伴うからである。中間所得層にとって、住宅探しにおいては人脈と運が主な要素となっている」
南ドイツ新聞はまた、ミュンヘンが「静かな混沌」状態にあり、住民の社会的・地理的な移動は事実上停止していると強調しました。

