在日米軍の新型コロナ感染状況が不明　河野防衛相「即応性維持のため非公表」

7月 20, 2020 19:30 Asia/Tokyo

日本では、米軍基地での新型コロナウイルス感染状況が不明のままとなっています。

ジャパンタイムズによりますと、米軍は沖縄県の米軍関係者の感染者数を例外的に公表しましたが、他の地域の感染状況は明らかになっていません。

米国防総省は3月末、世界各地の米軍基地内の感染状況の公表は部隊の活動に影響が出ることから、公表しない方針を打ち出しました。

また、在日米軍基地内で感染者が出た場合、米軍から日本の防衛省や地元の保健所には情報提供されますが、米軍の同意がなければ公表はできません。

7月に米軍関係者内でクラスターが発生した沖縄県では、玉城デニー県知事が11日土曜、在沖米軍トップのクラーディ四軍調整官と電話会談を実施しており、同調整官は県内の米軍関係者の感染者数の公表を了承しました。

NHKによると沖縄県は18日、県内の米軍関係者の感染者数は143人に達したと発表しました。

厚木や座間など多くの米軍基地を抱える神奈川県では、黒岩祐治県知事が15日、河野太郎防衛と電話会談を行い、県内の米軍関係者の感染状況を公表するよう強く要請しました。しかし、現在のところ公表の実現には至っていません。

河野防衛相は記者会見で、全国の米軍基地の感染者数の情報は「米軍の即応性を維持する観点から公表を差し控える。沖縄県のような例外的な場合を除いて、公表するつもりはない」と述べました。

日本には約5万人の米兵士とその家族を合わせて、約10万人が駐留しています。

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