インドネシアで、菅首相訪問中も労働基準見直し撤回要求デモ実施へ
菅首相が訪問中のインドネシアで、首都ジャカルタでの1万人規模のデモが計画されていることから警察と軍が厳戒態勢をしいています。
ジャカルタ近郊の大統領府では、菅首相とジョコ・インドネシア大統領の会談が予定されており、これに伴い警察は大統領府周辺の道路を封鎖し、軍と合わせて2万人体制で厳重な警戒に当たっています。
ジャカルタ中心部では、菅首相のインドネシア訪問中に当たる20日火曜にも1万人規模のデモが計画されており、デモ主催団体によりますと、参加者らは大統領府に向かって行進しています。
インドネシアでは10月に入ってから、議会で可決された外国からの投資誘致のための規制緩和や、労働基準の見直しを盛り込んだ法律が労働者の権利の侵害につながるとして、同国の労働団体や学生らが、法律の撤回を求めて各地で大規模なデモを繰り返しています。
今月8日の全国規模の抗議活動では、デモ隊の一部が暴徒化して警察と衝突し、3000人以上が逮捕・拘束されました。
菅首相は、このあと行われるジョコ大統領との首脳会談で、安全保障分野での連携の強化を目指すほか、新型コロナウイルスの影響を踏まえた財政支援や、看護師などを対象に入国制限を緩和する方針を伝える意向です。
一方、インドネシアは、新型コロナウイルスの感染者の累計数が東南アジア最多とされ、経済に大きな影響が出ていることから、数百億円規模の円借款を行う方針を伝えるほか、看護師や介護士を対象に日本への入国制限緩和に向けての見解の一致を図ろうとしていると見られます。
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