東京五輪、広島原爆の日の黙とうなし 被爆者「裏切られた気分」
(last modified Mon, 02 Aug 2021 11:25:47 GMT )
8月 02, 2021 20:25 Asia/Tokyo
  • IOCトーマス・バッハ会長
    IOCトーマス・バッハ会長

東京五輪・パラリンピック組織委員会は1日日曜、国際オリンピック委員会(IOC)が広島原爆の日である6日に選手や大会関係者に黙とうを呼び掛けることは考えていないことを明かしました。

ロイター通信によりますと、広島市の松井一実市長は先月28日付のIOCトーマス・バッハ会長への書簡で、「選手や大会関係者に何らかの方法で被爆の実相に触れていただけないものか。選手村などそれぞれがいる場所で黙とうをささげ、心の中で広島での平和記念式典に参加するよう呼びかけてほしい」とつづり、協力を求めていました。

組織委員会の広報担当によると、IOCは2016年リオデジャネイロ五輪から歴史上の悲惨な出来事やさまざまな理由で命を落とした方々に思いをはせるプログラムが閉会式に組み込まれているため、広島の人々への思いも8日の閉会式で共有する方針だということです。

ただし、組織委はこのプログラムについて「特定の出来事で亡くなられた方に対して祈りをささげるものではない」としています。

広島県原爆被害者団体協議会の箕牧智之理事長代行(79)はIOCから回答は寄せられていないと説明し、「バッハ氏は何のために広島を訪問したのか。裏切られた気分だ」と憤りをあらわにしました。

バッハ会長は先月16日に広島を訪れ、平和記念公園の原爆慰霊碑に献花し、大会は平和な未来への「希望の光」と話していました。

 

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