ホンダがAI使用の世界初の技術を発表、20年代後半の実用化目指す
ホンダが、自社の四輪・二輪が関わる交通事故死者ゼロの実現に向けて開発中のAI・人工知能を活用した2つの技術を発表しました。
ロイター通信が25日木曜、東京から報じたところによりますと、ホンダが同日発表した技術の1つは個人の運転能力などに起因する事故の予兆をドライバーに知らせる技術で、20年代前半に要素技術を確立し、20年代後半の実用化を目指すということです。
同社によりますと、AIが事故のリスクを自動検出し、ドライバーの状態や場面に応じた最適な行動を導き出し運転を支援する技術は世界初とされています。
ホンダは現在、AIを自動運転機能を持つ車の制御を目的としたカメラの認識機能に使っていますが、新技術では人の運転に生かす方針です。
もう1つの技術は歩行者・四輪・二輪など交通参加者すべてを通信でつなぎ仮想の道路交通環境をサーバー上で再現、AIでリアルタイムに事故のリスクを推定して交通参加者に最適な支援情報を配信し、事故を避ける行動を促すネットワーク技術です。ホンダは、20年代前半にこの技術のシステムを構築・効果を検証し、国や他社も巻き込んで30年以降に社会実装したい考えです。
同社は衝突軽減ブレーキなどの搭載車の拡大に加え、これら開発中の技術や安全教育の強化により、全世界でホンダ車が関わる事故死者を30年に半減、50年にゼロを目指しています。
本田技術研究所の大津啓司社長は「事故死者ゼロは確実に守る目標。最重要課題として(安全技術の開発に)資源を投入する」と語りました。
日本では特に高齢者の運転操作ミスによる事故が目立ち、トヨタ自動車やSUBARUなど各社が安全技術の開発を急いでいます。
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