広島で「黒い雨」被害者の被爆者健康手帳申請相談会が開催
12月 08, 2021 21:38 Asia/Tokyo
広島への原爆投下直後に降ったいわゆる「黒い雨」の被害を受けた人を対象に、被爆者健康手帳の申請を支援する相談会が8日水曜、広島市で開かれました。
NHKによりますと、この相談会は、「黒い雨」をめぐる裁判の原告などでつくる住民グループが開き、およそ40人が参加しました。
はじめに、代表を務める高東征二さん(80)があいさつし、今まで多くの人が被爆者健康手帳を交付されないまま亡くなり悔しい思いをしているとして「申請することで皆さんの力を示すことができる。頑張りましょう」と呼びかけました。
相談会では被爆者健康手帳の申請にあたっては、黒い雨が降った時にいた場所や、当時の状況について詳しく説明する必要があることなどが伝えられ、参加した人たちはボランティアのスタッフに手伝ってもらいながら記入を進めていました。
高東さんは「国には黒い雨を浴びた人には手帳を交付できるようにしてもらいたい。相談会を開くことで、申請しても意味がないと思っている人たちに、勇気を与えられたら」と話していました。
「黒い雨」をめぐっては、今年7月に広島高裁が原告の住民を被爆者と認め被爆者健康手帳の交付を命じた判決を出し、当時の菅首相は控訴せず、訴訟に参加していなくても「原告と同じような事情」にあった人には手帳が交付されるよう検討する旨を表明していました。これをうけ、11月から厚生労働省や広島市などが被爆者と認定する新たな基準について協議を進めています。
ラジオ日本語のユーチューブなどのソーシャルメディアもご覧ください。
https://twitter.com/parstodayj
タグ