岸田首相、オミクロン株の市中感染初確認で対策徹底へ
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岸田首相
新型コロナの変異ウイルス、オミクロン株の市中感染とみられる感染者が大阪府で初めて確認されたことを受け、岸田首相が検査体制の充実や病床の確保など、今後の感染拡大に備えた対策を徹底する考えを強調しました。
NHKが23日木曜、報じたところによりますと、岸田総理大臣は都内で開かれた経済関係者らの会合であいさつし、新型コロナへの対応について「未知のウイルスだからこそ、リソース=資源を集中投入する。危機のときにはトゥーレイト・トゥースモールより、拙速、やりすぎのほうがましであるという考え方に基づいて取り組んでいる」と語っています。
そのうえで「最近はオミクロン株という全く未知のリスクが加わった。わが国の感染者の中に重症者はまだ出ていないが、感染力の高さやワクチンの有効性しだいでは、医療提供体制に大きなストレスがかかることもある。知見がはっきりするまでは慎重の上にも慎重な対応をとる」と述べました。
そして、オミクロン株の市中感染とみられる感染者が22日、大阪府で初めて確認されたことについて「水際対策によって得られた時間的余裕を使って、予防、検査、早期治療という一連の流れを強いものにしていく。さらに、病床や宿泊療養施設の確保、医療機関の連携強化についても官邸主導で備えてきた」と述べ、今後の感染拡大に備えた対策を徹底する考えを強調しています。
また、オミクロン株の市中感染例が確認されたことについて、松野官房長官は記者会見で「政府としては、すべての国内感染者にオミクロン株の検査を行うことで、早期探知を徹底するとともに、濃厚接触者に対しては14日間の宿泊施設での待機要請をするなど、国内における感染封じ込め対策の強化に努めていく」と述べました。
そして「現時点で直ちに行動制限の緩和を変更することは考えていないが、感染状況などを踏まえ、自治体や専門家とも連携し、機動的かつスピード感をもって対応していく」と述べました。さらに「仮に感染が急拡大した場合、次の感染拡大に備えて整備した体制が即座に実際に稼働できるよう、引き続き万全を期していきたい」としています。
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