岸田首相がNPT再検討会議現地入りを見送り、ビデオ演説で調整
(last modified Sun, 26 Dec 2021 10:58:37 GMT )
12月 26, 2021 19:58 Asia/Tokyo
  • 岸田首相
    岸田首相

岸田首相が、来月アメリカで開催予定のNPT核兵器不拡散条約の再検討会議への現地参加を見送り、ビデオメッセージの形で演説を行う見通しです。

日本報道各社が26日日曜、報じたところによりますと、被爆地・広島出身の岸田首相は、来月アメリカでの開催が予定されている、NPT再検討会議の成功に向けて、実質的な前進となる合意文書の採択を各国首脳に働きかける考えを示し、日本の首相として初めて会議に出席できないか、検討していました。

しかし、アメリカで新型コロナの感染拡大が続いていることに加え、日本国内での年末年始の新型コロナ対応に万全を期したいとして、出席を見送り、ビデオ演説する方向で調整に入りました。

複数の政府関係者が明らかにしたところによりますと、岸田首相は米国での新型コロナウイルス「オミクロン株」感染拡大を受け、現地訪問は見送るものの、ビデオ演説では、戦争被爆地・広島出身の首相として「核兵器のない世界」実現への決意を示す考えだということです。

NPT再検討会議には、これまで日本からは外相や外務副大臣が出席して演説しており、ビデオ形式とは言え首相による演説は異例のこととされています。

岸田首相は今月21日、「極めて重要な会議を成功させるため、全力を尽くす」と語っていました。

岸田首相としては、早期にアメリカを訪問し、バイデン大統領との首脳会談を行いたいとして調整を進めていますが、アメリカ国内の政治情勢や感染拡大の影響で調整は難航しています。

NPTは、冷戦下の1970年に発効した核軍縮や核不拡散の国際的な枠組みで、5年に1度の再検討会議は新型コロナの影響で延期され、来年1月4日からアメリカ・ニューヨークで開催されることになっています。

 

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