東京地裁が、ケリー元日産代表取締役に有罪判決
3月 03, 2022 15:52 Asia/Tokyo
東京地方裁判所が、日産のケリー元代表取締役に有罪判決を言い渡しました。
NHKによりますと、3日木曜の判決で、東京地方裁判所の下津健司裁判長は、日産自動車のゴーン元会長の報酬を有価証券報告書に少なく記載したとして、金融商品取引法違反の罪に問われたケリー元代表取締役に、争点となっていた未払いの報酬について「存在していた」と認め、「開示すべき報酬額のうち、報告書には支払い済みの報酬のみ記載されていて、うその記載があった」と指摘しました。
そのうえでケリー元代表取締役には平成29年度分のみ未払いの報酬に関する認識があったと認め、元会長らとの共謀が成立するとして懲役6か月、執行猶予3年の有罪を言い渡しました。
また、起訴された8年度分の報告書の記載のうち1年度分のみ元会長らとの共謀が成立すると認め、ゴーン元会長についてもうその報告書を提出した罪が成立すると認定し、日産には求刑どおり罰金2億円を言い渡しています。
裁判でケリー元代表取締役側が、「未払いの報酬は存在せず、元会長や幹部たちと共謀した事実もない」と無罪を主張したのに対し、検察は懲役2年を求刑していました。
日産の元代表取締役、グレッグ・ケリー被告(65)は中東のレバノンに逃亡した元会長のカルロス・ゴーン被告(67)と共謀し、平成29年度までの8年間に、元会長の報酬を有価証券報告書にあわせて91億円あまり少なく記載したとして、法人としての日産とともに金融商品取引法違反の罪に問われていました。