北朝鮮が弾道ミサイル発射、EEZ外に落下か
北朝鮮が、先月27日以来となるミサイルを発射しました。
北朝鮮のミサイル発射は、先月27日以来のことで、今年に入ってからは9回目となります。
NHKが日本の防衛省の発表として報じたところによりますと、日本時間5日午前8時47分ごろ、北朝鮮の西岸付近から弾道ミサイルが少なくとも1発、東の方向に発射されたということです。
最高高度はおよそ550キロ、飛んだ距離はおよそ300キロと推定され、落下地点は北朝鮮の東岸付近で、日本のEEZの外側と推定されるということです。これまでのところ、日本の航空機や船舶の被害などの情報は確認されていません。
防衛省は、北朝鮮が前回、先月27日に発射した弾道ミサイルと今回発射されたミサイルは、最高高度や飛距離などの類似点があるとして、詳しく調べています。また、北朝鮮が今年に入って高い頻度で新たな形での発射を繰り返しているとして引き続き、情報収集や分析、警戒・監視に万全を期すことにしています。
この問題について岸防衛相は、記者団に対し「わが国や地域、国際社会の平和と安全を脅かすものであり、断じて容認できない。国連安保理決議にも違反するものであり、強く非難する」と述べ、北朝鮮に対し、大使館ルートを通じて抗議したことを明らかにしました。
そのうえで岸大臣は「北朝鮮の意図について、断定的に答えることは控えるが、国際社会がロシアによるウクライナ侵略に対応している中、また、北京パラリンピック開催中の発射であり、断じて容認できない」と述べました。
一方、北朝鮮の政府関係者は以前から、「わが国には、武器実験および防御力強化という正当な権利を有している」と表明していました。
北朝鮮は2006年以来、度重なる国連制裁を受けているにもかかわらず、地域での米軍の脅威に対抗するための軍事力の強化を主張しており、米国が北朝鮮政権の打倒という敵対的な政策を止めない限り、ミサイルと核計画を放棄しない、と主張しています。