岸防衛相が、ロシア艦艇10隻の津軽海峡通過に懸念を表明
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ロシア艦艇
岸信夫防衛相が、ロシア海軍の艦艇10隻が今月10~11日、津軽海峡を太平洋側から日本海側へ通過したことを確認したとしました。

日本の報道各社によりますと、岸氏は11日金曜の記者会見で「わが国周辺でロシア軍の活動が活発化していることは懸念すべきものだ」と述べています。
これらの艦艇は、ロシアがウクライナでの特殊軍事作戦と合わせて行うと発表した大規模演習に参加していたとみられており、日本政府は外交ルートを通じて関心事項であることをロシア側に伝えました。
海上自衛隊によりますと、日本時間の今月10日午前2時ごろ、北海道の襟裳(えりも)岬の東北東約180キロの海域でロシア海軍の「ウダロイⅠ級駆逐艦」「ステレグシチーⅡ級フリゲート」など計10隻が南西へ進み、その後は津軽海峡を西へと航行して、日本海へ抜けたことが確認されています。
なお、これらの艦艇は、ロシアが同国周辺海域で大規模な海上演習を行うと表明した後、2月に日本海やオホーツク海南部で確認された艦艇と同一だったということです。
ロシアは先月24日より、ウクライナ東部から独立を宣言したドネツク共和国およびルガンスク共和国を支援するため、ウクライナでの特殊軍事作戦を開始しました。
ロシア政府は、「ウクライナでの自国の作戦」は開戦目的ではなく、あくまでも世界レベルでの戦争の阻止が目的であるとしています。
しかし、日本やヨーロッパ諸国、アメリカを初めとする世界の多くの国は、直ちにロシアのこの行動を対ウクライナ戦争だとして非難し、ロシアに対する経済制裁・外交的圧力の強化を開始しました。
ロシアはこれに先立ち、何度も西側諸国に対し、ウクライナ東部のロシア系住民に対するウクライナ軍の攻撃や人権侵害が配慮されていないことに関して警告しています。