日本自民党、“「キエフ」はロシア語、 「キーウ」を用いるべき”
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日本自民党
日本自民党が、ウクライナの首都キエフを、同国語の「キーウ」とすべきだとの見解を示しました。
NHKによりますと、ロシアによるウクライナでの特殊軍事作戦が続く中、15日火曜に開かれた自民党の外交部会などの会合では、ウクライナの首都「キエフ」の名称表記をめぐって意見が交わされました。
この中で、出席者からは「『キエフ』という表記は侵略している側のロシア語に基づいていて適切ではなく、日本政府としてはウクライナ語に沿った『キーウ』を用いるべきだ」という意見が出されました。
これに対し、日本外務省はウクライナ側から要請がないとして「現時点で変更は検討していない」としています。
日本の報道各社によりますと、今月11日、上杉謙太郎外務政務官は衆院内閣委員会で、ウクライナ語に基づく「キーウ」に変える是非を問われ、ウクライナ側から要請がないとして「現時点では考えていない」と答弁し、ロシア語に由来する「キエフ」を維持する方針を示しました。
ウクライナ東部には、ロシア系住民が多数居住しています。
ロシアは先月24日より、ウクライナ東部から独立を宣言したドネツク共和国およびルガンスク共和国を支援するため、ウクライナでの特殊軍事作戦を開始しました。
ロシア政府は、「ウクライナでの自国の作戦」は開戦目的ではなく、あくまでも世界レベルでの戦争の阻止が目的であるとしています。
しかし、日本やヨーロッパ諸国、アメリカを初めとする世界の多くの国は、直ちにロシアのこの行動を対ウクライナ戦争だとして非難し、ロシアに対する経済制裁・外交的圧力の強化を開始しました。
ロシアはこれに先立ち、何度も西側諸国に対し、ウクライナ東部のロシア系住民に対するウクライナ軍の攻撃や人権侵害が配慮されていないことに関して警告しています。