ガザの血は尽き果てる
(last modified Mon, 14 Jul 2025 05:21:04 GMT )
7月 14, 2025 14:21 Asia/Tokyo
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    ガザの血は尽き果てる

パレスチナのアラブ人作家が、シオニスト政権イスラエルの攻撃によって引き起こされたガザ地区の状況について「我々はもはや献血で負傷者を救うことはできない。飢餓によって我々の血液は使用不能となった」と語りました。

【ParsToday西アジア】英語教師・翻訳者、そして作家でもあるドゥンヤ・アブスィタ(Dunya Abusita)氏は、カタール国営衛星通信アルジャジーラのウェブサイトに掲載された記事の中で、ガザ地区における(献血用)血液不足危機という深刻な問題を取り上げています。アブスィタ氏によれば、ガザ南部ハーンユヌスにあるナセル病院では、医師たちが負傷したパレスチナ人の治療にあたる傍ら、床にこびりついた血液の清掃に追われているということです。

また「自分はナセル病院近隣に住んでいるが、ガザ地区の他の医療センターと同様に、特に人道支援物資の配給拠点は常に、イスラエル軍の空爆による犠牲者で溢れかえっている」と述べました。

 

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自らも負傷者向けに献血した筆者は「病院に献血に来る人のほとんどは、イスラエルによる封鎖の続行に加えて肉、牛乳、卵、果物といった栄養価の高い食品の不足により、彼ら自身が貧血や栄養失調に苦しんでいる。このため、病院に献血された血液の3分の2はヘモグロビンと鉄分の割合が非常に低く、輸血に使用できない状態である」と指摘しています。

去る6月初旬、ガザ血液銀行・研究所所長のソフィア・ゾラブ博士はメディアに対し「献血ユニットの深刻な不足が『危機的』なレベルに達しており、多くの患者の命が脅かされている。しかも、彼らの多くは緊急輸血を必要とする人々である」と語りました。また「ガザ地区全体では1日400ユニットの血液が必要とされている。ヨルダン川西岸地区のパレスチナ保健省に血液ユニットの移送を要請したにもかかわらず、イスラエル政権はガザ地区への搬入を阻止した」と述べています。

 

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アブスィタ氏はまた「これまで21か月間、我々は国際法で保障されているすべての人権(食糧と水の権利、医療・住居獲得の権利、教育の権利、移動の自由と避難の権利、生存権)を奪われてきた」と結びました。

 

 


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