国連、「イエメンとシリアの飢餓が前代未聞のレベルに悪化」 
(last modified Wed, 29 Jun 2022 10:23:14 GMT )
6月 29, 2022 19:23 Asia/Tokyo

イエメンとシリアにあるOCHA国連人道問題調整事務所が、この両国での飢餓と食料面での不安定がかつてない水準に悪化していることを明らかにしました。

シリアは2011年から、サウジアラビアやアメリカおよびその同盟国の支持を受けた複数のテロ組織の攻撃に、またイエメンは2015年からサウジアラビア主導アラブ連合軍の攻撃を受けています。

複数のテロ組織がシリアを、またアラブ連合軍がイエメンを攻撃したことで、この両国ではインフラが破壊され、多数の市民らが虐殺され難民化しています。

イルナー通信によりますと、シリア駐在の国連人道問題調整官は、「現在、シリア国民全体の90%以上が貧困の中で暮らしており、同国での食料面での不安定はかつてない水準に悪化している」と語りました。

また、「シリアは人道支援を必要としている。現在同国の市民1460万人に支援が必要だ」と述べています。

さらに、「シリアにおける食糧危機の原因として、同国の一部地域での戦争、深刻な経済危機、今なお続く難民化、そして気候変動ショックが挙げられる」としました。

そして、駐イエメンOCHA事務所も報告の中で、同国では飢餓が2015年以降で最悪の水準に悪化しており、国内で1900万人以上が飢餓にあえいでいるとしています。

この報告によりますと、イエメンでは800万人以上の女性と子供が食料支援を必要としており、50万人以上の子供が深刻な栄養失調に苦しんでいるということです。

 


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