イスラエル首相、「FBIにアブ・アクレ氏殺害事件捜査を許可しない」
シオニスト政権イスラエルのラピド首相が、パレスチナ人ジャーナリスト、シリーン・アブ・アクレ氏の暗殺をめぐる捜査をFBIアメリカ連邦捜査局に対して許可しないとしました。
イスラエル軍は今年5月11日、パレスチナ・ヨルダン川西岸のジェニンを攻撃した際、カタール衛星通信アルジャジーラ記者のシリーン・アブ・アクレ氏を、プレスと書かれたベストを着ていたにもかかわらず、100~150mの距離から銃撃して殉教させました。
同じ出来事を取材中に、アルジャジーラのプロデューサー、アリ・アル・サムディ氏も背中を撃たれ、負傷しています。
アルアーラム・チャンネルが16日水曜、報じたところによりますと、今月1日に行われた総選挙を受けて退陣がほぼ確実となっているラピド首相は、イスラエル側としてFBIに対し、アブ・アクレ氏殺害に関する捜査許可を出すことはないとしました。
また、「イスラエルの兵士は、FBIおよびいかなる外国および組織機関からも取り調べを受けることはない。それは、相手側がどれだけ(イスラエルと)友好な関係であってもだ」と述べたということです。
このラピド首相の発言は、FBIがアブ・アクレ氏殺害に対して捜査を開始したと報じられたことを受けたものです。
これ以前には、ガンツ・イスラエル戦争大臣も、自政権はこの事件をめぐる外国のあらゆる捜査に反対しているとして、「米司法省のアブ・アクレ氏殺害調査に関する決定は、明らかに誤りである」と述べていました。
同大臣はさらに、イスラエル政権が軍を支持しており、外国のいかなる捜査にも協力することなく、またイスラエルへの内政干渉も許さないとしました。
アブ・アクレ氏の暗殺は、パレスチナ人ジャーナリストに対するイスラエルの最初の犯罪ではありません。パレスチナ情報省によれば、西暦2000年の第2次インティファーダ(イスラエルに対するパレスチナの蜂起)からこれまでに、45人のジャーナリストがイスラエル側によって殺害されているということです。