イエメンの子どもたちがアラブ連合軍の侵略の犠牲に
(last modified Sun, 04 Dec 2022 06:41:39 GMT )
12月 04, 2022 15:41 Asia/Tokyo

ある人権団体が、侵略者たるサウジアラビア主導アラブ連合軍の攻撃を直接受けたことによりこれまでに約4000人のイエメンの子どもたちが殉教し、この戦争の主要な標的となっていることを指摘しました。

レバノンのニュースサイト・アルアヘドによりますと、人権団体「Eye of Humanity Center」のAhmed Abu Hamra所長は、演説において  「イエメンの子どもたちの悲劇的な状況は、誰の目にも明らかである。彼らの生存権やその他の基本的権利は、その全てが侵略者であるアラブ連合軍によって奪われ、踏みにじられている」と強調しています。

続けて、アラブ連合軍の空爆や砲撃の直接的影響で殉教したイエメンの子どもの数が4061人に達しており、負傷者も4739人を数えていると説明して、「8年間のサウジによる侵略の間に多数の子どもが殉教・負傷したことに注目すれば、彼らが誤って子どもを狙った可能性はなく、アラブ連合軍の標的の1つに子どもたちが入っていたことが確信できる」としました。

その上で、イエメンの子どもちに対して行われた犯罪に国際機関が無関心であることを指摘し、「イエメンの子どもたちにとって有益で効果的な役割を期待されている諸機関は、その存在をほとんど示しておらず、残念ながら、サウジの金銭に目がくらみ、耳をふさいでいると言える」と述べています。

また、「戦争と封鎖が、その終結後も子どもたちの上に影を落とし続けることに疑いの余地はない。戦争は子どもたちに、身体的な傷だけでなく精神にも破壊的な影響を与え、それは長い間尾を引く可能性がある」としました。

そして、「生き残ったイエメンの子どもたちは成長した暁に、『なぜ自分たちは見捨てられたのか?』と世界に問いかけ、人権擁護者にも『私たちの権利が侵害されていた時、あなたたちはどこにいたのか?』と尋ねようとするだろう。そして、悪魔のような勢力に対峙し、彼らの侵略によって台無しにされた自分たちの夢の仇を討つことを望むだろう。そのような日は必ず来る」としました。

サウジアラビアは、アメリカアラブ首長国連邦、および他のいくつかの国の支援を受けて、2015年3月よりイエメンへの軍事侵攻を開始し、同国を完全に封鎖しました。

アラブ連合軍は、イエメンから数百万バレルの石油を盗み出しているだけでなく、同国へ燃料を運ぶ船舶の拿捕や入港阻止により、戦争で荒廃したこのアラブ圏最貧国に、石油製品、燃料、医薬品などの不足の危機を引き起こしています。

 


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