イエメン保健当局「サウジ侵攻によるイエメン国民への精神的打撃の治癒には今後２０年かかる」

イエメン救国政府の保健省幹部が、「サウジアラビア主導アラブ連合軍による侵略や封鎖による我が国民への精神的影響は、治癒までに２０年かかる」と述べました。

サウジアラビアは2015年3月26日から現在に至るまでイエメンへの攻撃を続けており、多くの死者を出したのみならず、同国のインフラの85％を破壊しました。この犯罪の規模は大きく、イエメンの官民両方の資産が多数被害を受けています。

イエメンではさらに、200万人以上の子どもたちが栄養失調に苦しんでいるほか、900万人の子どもを含めた1700万人以上の人々が、飲料水の不足や衛生・医療サービスの不足に苦しんでいます。

イエメンのアルマスィーラ・テレビによりますと、イエメン保健省人口局のガバーティー局長は、「２０１５年からの戦争および封鎖下で、1000万人の子供が生まれ育った」と述べました。

また、イエメン高等医療委員会のダルウィーシュ委員長も、同期間における同国でのガンや糖尿病のケースが世界平均を上回っているとし、それでもアラブ連合軍は患者へのケア･処置を目的とした医療スタッフのイエメン入りを阻んでいると述べました。

さらにイエメン保健省のジャハーフ医療担当次官も、同国が危機にあるとし、腎臓病患者５０００人以上の命が医薬品や透析機器が底をついたことで危機に瀕していると警告しました。

こうした中、イエメン保健省は最近開かれた会議で、「８年間に及ぶ戦争・封鎖で被害を受けた民間人は４万７０８１人に達し、医療機関１６２箇所が全壊、３７５箇所が半壊、さらに医療スタッフ６６人が直接の爆撃を受け死亡した」と報告しました。

また、６３万２０００人以上の5歳以下の幼児および、150万人の妊婦・授乳婦が急性栄養失調に陥っているということです。

サウジによる侵攻開始から８年が経とうとしている今も、イエメンは陸海空の完全な封鎖下に置かれており、サウジがイエメンへの商品や食糧、医療品の搬入を妨害していることから、危機は深刻さを増しています。

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