国連、「2100万人以上のイエメン人に支援必要」
国連のグテーレス事務総長が、「イエメンでは、子どもも含めた人口の3分の2にあたる2100万人以上が支援や保護を必要としている」と述べました。
イルナー通信によりますと、グテーレス事務総長は27日月曜に行った演説において、「イエメンで1730万人を支援するには、43億ドルが必要だ」と述べました。
続けて、「私はすべての交戦勢力に対し、国際人道法にある責務に沿って、すべてのイエメン民間人に対する安全かつ迅速な人道支援提供が妨害を受けず円滑に運ばれるようにすることを求める」としました。
また、「イエメン女性の支援などの人道支援業務に関わる人々が、恣意的な妨害や制限なしに、独立して迅速にその活動を続けられるようにすべきである」と述べました。
その上で、「人道支援は、応急措置として傷に貼る絆創膏のようなものである。それによって救われる命もあるが、それだけで紛争を解決することはできない」と指摘しました。
一方、「イエメンの状況が方向転換して平和に向かって進み出す本当の機会が、今年はあるだろう」と強調しながら、「この機会は、停戦を更新・拡大し、政治的和平プロセスを促進させ、イエメン経済に恒常的で大規模な投資を行い、基本的な社会サービスを回復・強化することによって得られるものだ」と説明しました。
サウジアラビア主導アラブ連合軍は、7年にわたるイエメン侵攻で同国の数千人もの人々を殺しそのインフラを破壊しましたが、目的が遂げられなかった挙句、イエメン軍のミサイルや無人機によりサウジ領土深部を攻撃され、停戦受諾を余儀なくされました。
国連の仲介に従う形で成立した停戦は、2度延長された後の昨年10月中旬に期限が終了しましたが、その間も侵略者であるアラブ連合軍は、停戦に再三違反し攻撃を行っていました。