ヒズボッラー事務局長暗殺に対する反応:「ISISに対峙するイラクとシリアの支持者」「イスラエルに対抗するパレスチナの支持者」
レバノン・ヒズボッラーのナスロッラー事務局長がシオニスト政権イスラエルにより暗殺され殉教したことを受けて、世界中の各国当局者や様々な著名人らが個別に弔意のメッセージを発表しました。
【ParsToday国際】セイエド・ハサン・ナスロッラー事務局長は27日、レバノン首都ベイルート南部近郊に対するイスラエル軍の攻撃で殉教しました。この事件は多くの非難を受け、多数の著名人が声明を発表しています。
イラクのシーア派イスラム学者であるスィースターニー師の事務所は、ヒズボッラー事務局長の殉教を哀悼する声明の中で、「この偉大なる殉教者は過去数十年間で比類なき指導者の一例となり、レバノンの領土解放において占領者たるイスラエルに対する勝利に顕著な役割を果たした。また、テロ組織ISISの手からの祖国解放にあたってイラク国民を支援した。彼は最終的に、パレスチナ被抑圧民の救済の道に自らの価値ある生命を捧げた」と表明しました。
また、ベネズエラのマドゥロ大統領は声明で、イスラエル政権の犯罪を非難するとともに「パレスチナとレバノンの人々は、ネタニヤフ首相率いる虐殺政権による大量虐殺とテロ行為の犠牲者である。同首相の犯罪は、ヒトラーの行動を連想させるものだ。今回のレバノン攻撃の命令は、国連内のイスラエル代表本部から出された。世界の卑怯者どもは沈黙しているが、何人も立ち上がった人々に沈黙を強いることはできない」としました。
ロシア外務省もレバノン・ナスロッラー事務局長暗殺を非難し、レバノンでの敵対行為を停止するようイスラエルに求めました。ラブロフ外相は国連総会で、ナスロッラー師の暗殺・殉教に言及し、政治的動機による殺害作戦の拡大に懸念を表明しました。
さらに、レバノンの元首相サアド・ハリリ氏はSNSのXにおいて、「この卑怯な行為はレバノンと地域を暴力と紛争の新たな段階に引き入れた。神がナスロッラー師を憐れんでくださるように祈るとともに、ご遺族と同志に心から弔意を表する」と投稿しました。
イエメン抵抗組織アンサーロッラーの指導者アル・フーシ氏も声明を出し、「ナスロッラー師の殉教は犠牲の炎を増大させ、その避けられない結果は敵たるイスラエルの滅亡ということになるだろう」と発表しました。その上で、「ナスロッラー師は、イスラエルと覇権主義国の軍を連敗に追い込んだ。彼こそは世界最大の自由要求運動の主導を担い、聖地への道における殉教者のリーダーでもあった。我々は敬うべき彼の遺族、抵抗軍の戦士、そしてレバノン国民に対し、これが聖なる戦いの道であり、神は勝利か殉教によって忠実な僕たちを讃えるのだと断言する」としました。
パキスタン上院議員のアラーメ・ナシル・アッバス・ジャファリ氏は、「これは犯罪かつ公然たる国際法違反であり、全人類の命に対する攻撃でもある。殉教したナスロッラー師はシオニストという敵に対する抵抗の偉大なる旗手であり、彼の道は全力をあげ継続されるだろう」としました。
パレスチナ・イスラム聖戦運動も声明を発表し、「パレスチナ国民への支持の道において、しかもアラブ諸国の政権が対イスラエル関係正常化を名目とした妥協の罠に陥っていた時期に殉教したことは、殉教者たるナスロッラー師の栄誉である。地域全体の抵抗勢力は近い将来、敵に犯罪の代償の支払いを迫ることになる。我々は、イラン・イスラム革命最高指導者アリー・ハーメネイー師、ヒズボッラーの同胞諸氏、そしてレバノン国民に哀悼の意を表する」としました。
イラクのスーダーニー首相も声明を発表し、「イスラエル政権の犯罪行為は、地域での紛争と情勢不安の拡大という同政権の陰謀を示している」としました。また、パレスチナ・レバノン両国民に寄り添うというイラクの立場を強調し、「この立場は国際的合法性と人道原則、そして領土と文明を固守する諸国民の勝利の確実性に基づくものである」としています。
元パキスタン国連常駐代表を務めたマリーハ・ルデヒ氏は、「この数週間におけるヒズボッラー事務局長と他の司令官の暗殺は、イランをガザ戦争に巻き込もうというネタニヤフ首相の陰謀の継続を物語っている。アメリカと西側諸国は、イランの同盟国の反応を非常に懸念しており、もはや事態は自分たちには制御不能であることを悟っている」と述べました。