英保守党党首が暴露:「イスラエルは西側諸国のために戦い、西アジア諸国の弱体化狙う」/コービン議員:「嫌悪する」
(last modified Tue, 03 Jun 2025 07:19:52 GMT )
6月 03, 2025 16:19 Asia/Tokyo
  • 右:ケミ・ベイドノック英保守党党首、左:英国会議員ジェレミー・コービン氏
    右:ケミ・ベイドノック英保守党党首、左:英国会議員ジェレミー・コービン氏

イギリスの最大野党・保守党党首が、ガザ地区においてシオニスト政権イスラエル政権が英国に代わって同地区住民に対し代理戦争を仕掛けていることを認めました。

イスラエルによるパレスチナ人虐殺の全期間を通して、英国は米国やドイツを含む他の西側諸国と共に、徹底して対イスラエル武器供与を続行してきました。英国は、ガザ各地を攻撃するイスラエル支援すべく、イギリス海外領土にあるアクロティリ空軍基地(エーゲ海キプロス島)を偵察飛行の拠点として利用することを許可し、英国民はガザでの虐殺に兵士として参加させている形になります。


【ParsToday国際】英ロンドンに拠点を置くオンライン・ニュース事業ミドルイースト・アイによりますと、ケミ・ベイドノック英保守党党首は、「イスラエルは英国代表としてガザで代理戦争を仕掛けている」と認めました。
この英政治家によれば、英国やその他の西側諸国は、パレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスとの戦いにおいてイスラエル側に加担しているのみならず、イスラエルによる対パレスチナ攻撃の継続が自国の国益にとって重要であると考えているため、この戦争を指導し、管理までしているということです。
ベイドノック党首はまた「ウクライナが西欧諸国を代表して対ロシア代理戦争を繰り広げているのと同様、イスラエルは英国を代表して代理戦争を展開している」と語りました。


ベイドノック党首の話では、意図的に飢餓を引き起こすことによるガザ市民大量虐殺への積極的な共謀の制限というスターマー英首相の暗黙の示唆は、イギリスの国益を損なう可能性があるということです。


ベイドノック党首は、イスラエルのガザ戦争の主な目的が決して「ハマスの壊滅」や「人質解放」ではなく、逆にイスラエルへの武器供与により、西アジアにおける西側諸国の支配への服従を拒むイランやその同盟国などの国々を弱体化させることを思惑としており、そしてこの戦略が傀儡国家を利用して西側の地政学的なライバルを封じ込めるという、ウクライナ戦争で起こっていることと全く同じである、とみています。


この点について、英国ユダヤ人系週刊紙「ザ・ジューイッシュ・クロニクル」元編集者のスティーブン・ポラード氏も「イスラエルは石油資源の豊富な西アジアで西側諸国が力を行使するために、英国が1世紀以上前に計画したのと同じ役割を担っている」との見解を示しています。
一方、英国のジェレミー・コービン議員は「英国を含む世界の大国が、ガザ民間人への爆撃によるイスラエルの国際法違反という現実を十分承知していながら対イスラエル武器供給を続けるのを見せつけられるのは、極めて忌まわしいことだ」と述べました。


また、「ヨーロッパ諸都市の路上では国連も認めているパレスチナ国旗を掲げているだけで逮捕されるような事態にまで至るとは、想像もしていなかった。まさかこんな妄想に陥るとは思わなかった。しかも、一部の人々がパレスチナ人の権利を擁護したというだけのことでだ!」としています。
最近、300人以上の英市民がスターマー首相に宛てて書簡をしたため、イギリスとしてガザ地区におけるイスラエル政権の犯罪への共謀を止めるよう求めています。
 


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