イラク首相、「テロ根絶は最終段階にある」
イラクのアバディ首相が、「イラクは、テロ組織の消滅の最終段階にある」と語りました。
アルアーラムチャンネルによりますと、イラク軍総司令官でもあるアバディ首相は29日月曜、同国北部の主要都市モスルにおいて、イラク軍がシリアとの国境に到達していることを認め、「近いうちにテロリズムに対する勝利が宣言されるだろう」と語っています。
イラク北部ニナワ州の中心都市モスルをテロ組織ISISから解放する作戦は、昨年10月から数万人のイラク軍の参加により開始されました。
イラク軍は、およそ100日後にモスル東部を完全に解放しています。
イラク軍はまた、今年の2月19日からモスル西部の解放作戦を開始しており、これは現在も続けられています。
イラクの政府関係者によりますと、モスル西部の解放作戦は進展が遅れている理由として、民間人の生命を守り、インフラ設備や住宅地に損害を与えないようにしていることを挙げました。
ISISは、2014年にアメリカと同国に同盟する西側諸国や、サウジアラビアなどのアラブ諸国の、直接、或いは間接的な資金や軍事面での支援を受け、イラクを攻撃して同国の北部と西部の広範囲を占領するとともに、数々の犯罪行為に手を染めてきました。
当時から現在までに、イラク軍はテロ組織に占領された多くの地域を解放しています。
複数の報告によりますと、モスルの解放作戦は最終段階に入っているということです。
専門家の間では、イラク政府は近いうちにモスルの完全な解放を発表するだろうと見られています。
また、別の報道によりますと、29日に首都バグダッドの中心部で発生した、車両の爆破テロにより、少なくとも11人が死亡、他多数が負傷しており、負傷者の一部は重体となっているということです。