シリア問題に関するジュネーブ会議
シリアの内戦から5年が経過する中、13日日曜から、スイスのジュネーブで、シリアの和平を実現するための協議が再開されます。
ジャヴァーディ解説員
国連のデミストゥラ・シリア特使は、スイスのジュネーブで2月に行われた協議を続けるため、すべての関係グループをジュネーブに招待しました。その目的は、シリアの移行政権の樹立と新憲法の作成とされています。シリアのジャアファリ国連大使を代表者とする政府代表団は、和平協議に出席するため、ジュネーブを訪問しています。同じ頃、シリアの反体制派もジュネーブ入りしました。反体制派の関係者は、ジュネーブ入りした際、「移行の段階は、シリアのアサド大統領の退陣から’開始すべきだ」と主張しました。こうした中、シリアのムアッリム外務大臣は、「アサド大統領の続投は譲れない一線であり、反体制派がその一線を超えようとするのなら、ジュネーブに行く理由はない」と述べました。ムアッリム外相はさらに、シリアの連邦制には反対だとし、シリアは平等、独立、主権を保持した上で政治を続けるべきだとしました。
デミストゥラ特使は、この重要な協議について、「今回の協議では、シリアの大統領選挙について話し合いが行われる」と述べています。こうした中、ムアッリム外相は、「シリア政府は、ジュネーブの協議での大統領選挙に関する話し合いを受け入れない」と語りました。デミストゥラ特使は、国連は、18ヶ月以内にシリアで選挙を実施する必要性を守ると強調し、「この流れのカウントダウンは3月14日に始まるだろう。すべてが認める政治構造や移行政権の樹立における進展を待つことはない」と述べました。
国連の関係者によれば、ジュネーブの協議の新ラウンドが始まる現在の状況は、第1回の協議のときとは異なっているということです。2月に行われた前回の協議では、シリアの封鎖された地域への人道支援と衝突の停止を急ぐことについてのみ、合意が得られました。
シリアの和平協議は、デミストゥラ特使の仲介により、14日月曜に始まり、シリアの政府代表団と反体制派は、シリア危機とその打開策について話し合いを行います。
デミストゥラ特使によれば、協議が物別れに終われば、再び衝突が起こり、そうなればシリアだけでなく、欧米諸国も、その失敗による損害を蒙ることになるでしょう。現在、シリア難民とヨーロッパのへの流入問題が西側を悩ませています。国連の元関係者も、シリアに関する西側のアプローチ、4年前のロシアの提案を無視した結果の戦争の継続を批判しました。
国連とアラブ連盟のブラヒミ元シリア特使は、演説の中で、西側諸国を強く批判し、「西側諸国は2012年、シリア問題を解決するための機会を失った」と述べました。また、もし西側諸国がロシアの提案に注目していたら、シリア戦争はその年に終わっていただろうとしました。
ロシアの計画では、アサド大統領は和平計画に沿って退陣するようになっていました。ロシアはこの提案を国連安保理で提起しましたが、イギリス、アメリカ、フランスはそれを無視しました。なぜなら彼らは、アサド政権は崩壊に向かっていると考えていたからです。世界がジュネーブの協議に注目する中、デミストゥラ特使は、「現在、シリアの戦争停止、暴力の縮小、人道支援の移送のための真剣な機会となるための条件が存在する」と述べています。シリアの5年に及ぶ戦争により、数百万人のシリア人が難民となり、その住民の多数が死傷しています。