レバノンが、同国港湾の爆発関与疑惑で英企業を提訴
複数のメディアが、昨年発生したレバノンのベイルート港湾爆発事故への関与の可能性を理由に、同国がイギリス最高裁に対し、イギリス企業を相手とする訴訟を起こしたと報じました。
昨年8月4日、ベイルート港湾で爆発が発生し、218人が死亡したほか、6000人以上の負傷者が出ました。
この爆発は、6年以上にわたり2750トンの硝酸アンモニウムが必要な安全対策なしに保管されていた倉庫内で発生し、100億ドル以上の損害を引き起こしました。
この事故を受け、発生防止措置を怠ったとして複数のレバノン当局者が身柄を拘束されています。
さらに、数年前に硝酸アンモニウム貨物をベイルート港に運搬し、これを放棄したモルドバの船舶の船長とその所有者に対しても、レバノン人以外の2人の外国人として逮捕状が出されています。
ロシアのアラビア語チャンネル、ロシアアルヨウムが25日水曜、報じたところによりますと、レバノン弁護士会と、この事故の生存者および、犠牲者2名の遺族を含む他4人の関係者が、イギリスのSafro Limited社に対して訴訟を起こしました。
原告側は、英国で登録されたこの化学物質会社を、数百トンの硝酸アンモニウムの不適切な保管や、科学的論拠に基づかない備蓄で非難するとともに、この不適切な保管備蓄が昨年8月4日に核爆発以外で近年最大規模となる爆発を引き起こした、と主張しています。
レバノン人弁護士らは、訴状においてSafaro Limited社に対し損害賠償の支払いを求めており、「この訴訟は、ベイルート港湾爆発事故の責任者とされる人物らの責任を問う試みである」と述べています。
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