10月 26, 2021 16:40 Asia/Tokyo
  • シリア荒廃
    シリア荒廃

シリア危機は2011年、サウジアラビアやアメリカおよびそれらの同盟国の支援を受けた複数のテロ組織が、地域のパワーバランスをシオニスト政権イスラエルに有利になるよう変更するため、シリア現体制に大規模な攻撃をしかけたことで始まりました。

シリアに潜伏するテロリストやテロ組織の中心的な支援者は、アメリカを初めとする地域外や地域の大国であり、またこうしたテロ組織は、100カ国以上の出身者で構成されています。

この戦争は、シリア現体制の転覆・打倒が目的でしたが、10年が経過してもこの目的は達成されなかったばかりか、シリア現体制が体制側が戦闘情勢において優位に立ったことから、実際にはシリア北東部や北西部イドリブ州という同国の一部がテロ組織や武装組織に掌握されているのみとなっています。

 

国連、「シリア危機での犠牲者数35万人強はあくまで統計、実際はもっと多い」

国連は、「2011年3月から今年3月までの期間における、シリアでの紛争・衝突での犠牲者数が、35万209人となった」としました。

これについて、ミシェル・バチェレ国連人権高等弁務官は2021年9月24日金曜、第48回国連人権理事会に提出した報告書において、「この数字に含まれるのは、シリアの特定の州内での死亡、しかも死亡期日やフルネームが把握できている、身元情報の完全な死亡者のみであり、「この3つの情報を満たさない死亡者はすべて統計から削除されており、これまでの経歴の繰り返しを防ぐべく、包括的な調査が実施されている」と述べています。

そして、「これらの衝突での実際の死亡者数は、確実にこれよりもっと多いと見られる。この数字はあくまでも、情報が完全に把握されている人々に過ぎない」と述べました。

さらに、「これらの衝突での死亡が確認された35万209人の死亡者のうち、およそ13人に1人が女性、1人が子どもという割合になっている」と語っています。

 

今なおシリアに違法駐留する米とその同盟国

アメリカとその同盟国は今なお、テロ組織との戦いを口実に、シリア政府の承諾なしに違法にシリアに軍事駐留しています。

トランプ前アメリカ大統領は就任当初、同国がISISを初めとした各種のテロ組織の結成の主要因であることを認めていました。

 

シリア軍が最近、国内でのテロ組織ISISの問題の収束に成功した中、シリア政府関係者はこれまでに何度も、アメリカとその同盟国によるシリアでの行動が歴然とした占領にあたることを強調しています。

イスラエルは、シリア国内でのテロリストの完全な敗北を懸念しており、シリア危機が勃発して以来、これまでに何度もシリア領を侵略しています。

 

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