英科学者ラブロック氏死去、享年103歳、「ガイア理論」を提唱
(last modified Thu, 28 Jul 2022 06:04:40 GMT )
7月 28, 2022 15:04 Asia/Tokyo
  • 英科学者ラブロック氏
    英科学者ラブロック氏

地球をひとつの生命体と考える「ガイア理論」や、気候変動に関する先駆的な研究で知られる英国の著名科学者ジェームズ・ラブロック氏が、転倒による合併症のため死去しました。103歳でした。

フランス通信が28日木曜、ラブロック氏の遺族の発表として報じたところによりますと、ラブロック氏は転倒による合併症のため、103歳の誕生日である今月26日に死去したということです。

ラブロック氏は1919年生まれで、1970年代に地球はすべての生物で構成された自己調整機能を持つひとつの生命体だとする「ガイア理論」を考案しており、この理論は、地球とそこに住む生命の関係に対する科学的視点の見直しに貢献しました。

また温暖化による地球破滅の恐れを訴えたことでも知られ、2006年に出版した「ガイアの復讐」では、人類が温室効果ガスの排出を大幅に削減しなければ深刻な結果になると警鐘を鳴らしていました。

さらに2020年には、新型コロナウイルスの大流行への対応を迫られる中で世界は広い視野を失ったと警告し、より大きな問題である地球温暖化への対策に注力するべきと述べています。

ラヴロック博士は多くの論文を発表し、王立アカデミーやエリザベス英女王から表彰されているほか、2020年には100歳にして新刊『ノヴァセン:〈超知能〉が地球を更新する』を発表しました。

 


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