ロシア外相、「我が国はウィーン協議の最新案を承認」
ロシアのラブロフ外相が、対イラン制裁解除を目指すウィーン協議で提示された最新の合意文書案について、「我が国は同意・承認した」と述べました。
今月4日から8日にかけてオーストリア・ウィーンで行われた、アメリカの対イラン制裁の解除を中心議題とする協議の新ラウンドでは、調整役であるEUのモラ欧州対外活動庁事務次長による案が提示され、イランはこれらの案に対し、書面での公式な回答を行いました。
イルナー通信によりますと、ラブロフ外相は23日火曜、ロシア・モスクワでミクダード・シリア外相と行った共同記者会見において、「ロシアは大分前に、現在このプロセスへの全参加国に提示されている合意文書に賛成であることを表明している」と述べました。
続けて、「この件についての米国の立場は、まだ明らかでない」としました。
そして、「イランのアミールアブドッラーヒヤーン外相とできるだけ早期に会談する予定だ」と加えました。
ラブロフ外相のこれらの発言の一方で、EUのボレル外務・安全保障政策上級代表も、対イラン制裁解除を目指すウィーン協議の参加国のほとんどが、EUの案に賛成していることを明らかにしています。
ボレル氏は、スペインのテレビ局・TVE とのインタビューで、ウィーン協議参加諸国の反応について言及し、「ほとんどの国々が賛成しているが、米国からの返事はまだ受け取っていない。同国が今週中に回答することを期待している」と述べました。
ウィーン協議参加諸国のほとんどは、イランに対する圧政的で違法な制裁の解除に焦点を当てており、同協議がより迅速にまとまることを望んでいます。しかし、最終的な合意成立には、残されたいくつかの重要な問題に関するアメリカの政治的決定を待つ状態にあります。