EU当局;「全く新しい」新型コロナ変異株が今冬に出現か
(last modified Sat, 03 Sep 2022 06:36:47 GMT )
9月 03, 2022 15:36 Asia/Tokyo
  • 新型コロナウイルス普及
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EU当局が、「新型コロナウイルスの全く新しい変異株が今冬に出現する可能性がある」との見解を示しました。

フランス通信が3日土曜、報じたところによりますと、EU欧州連合の医薬品規制当局、EMA欧州医薬品庁は2日金曜、コロナウイルスの全く新しい変異株が今冬に出現する可能性があると指摘する一方、既存のワクチンで重症化や死亡を防ぐことができるとの見解を示しました。

EU加盟27か国は今冬に予想される新型コロナ流行の新たな波に備え、追加接種の準備を進めています。

EMAは、追加接種では主に高齢者、基礎疾患のある人、妊婦、医療従事者らにオミクロン株対応ワクチンを、それ以外の人に従来型ワクチンを使用する考えを示しています。

EMAで予防接種戦略の責任者を務めるマルコ・カバレリ氏は記者会見で、従来型ワクチンは感染予防効果が低いとはいえ「重症化や死亡を防ぐことはできる」として、「特定のワクチンを待つべきではない」と呼び掛けました。

また、「予想もつかない全く新しい変異株が出現する可能性がある」とした上で、そうした変異株が初期のオミクロン株に近いものとなる可能性も「排除できない」としています。

ヨーロッパの多くの国々ではかなり前から、ワクチン接種証明も陰性証明書も不要、隔離なしと、「入国制限の完全撤廃」が進んでいます。

その一方でWHO世界保健機関は先月25日、今年に入ってから新型コロナウイルスで死亡した人が世界で100万人に上ったと発表し、死を防ぐさまざまな手段があるにもかかわらず「悲劇的な節目」を迎えたと指摘しました。

2019年末に中国で初めて同ウイルスが検出されて以降、これまでに累計で約650万人の死亡がWHOに報告されていますが、同機関のテドロス・アダノム・ゲブレイェスス事務局長は、世界が本当にコロナ流行に対処できているのかと疑問を呈しています。

 


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