WHO事務局長、「コロナの世界的大流行の終焉が視野に」
WHO世界保健機関のテドロス事務局長が、新型コロナウイルスの世界的な大流行について、終わりが見えてきたと述べました。
ロイター通信によりますと、テドロス・アダノムWHO事務局長は14日水曜、新型コロナウイルスの世界的大流行について「まだ到達していないが、終焉が視野に入っている」と語っています。
さらに、この大流行を終わらせるために、世界はかつてないほど良好な状況にあるとし、各国に対し新型コロナ対策を継続するよう求めました。
2019年終盤に中国で新型コロナの感染が始まって以来、これまでに世界でこのウイルスにより約650万人が死亡しています。
WHOの発表では、世界での先週の新型コロナ感染症による死者数は20年3月以降で最低だったものの、依然として今年だけでも100万人超の死者が出ています。
このため、テドロス事務局長は、各国は自国のコロナ対策を精査し、将来発生し得る感染の波に備えるよう対策を強化する必要があるとし、とりわけ高リスク層へのワクチン接種を徹底的に実施するよう促しました。
WHOの報道官は、「当機関はこの10月に開催する次回会合で、新型コロナの世界的大流行が依然として国際的な公衆衛生上の緊急事態に相当するか精査する」と表明しました。
一方で、サル痘の感染者数も減少傾向にあるものの、テドロス氏は各国に対策を続けるよう要請するとともに「新型コロナと同様、気を緩めたり、警戒を解いたりする時期ではない」と言明しました。
最近では、先進諸国などを中心に大半の国がコロナ関連の入国規制や制限を撤廃、あるいは緩和に踏み切っており、国境を越えての往来が戻りつつあります。
コロナ関連の入国規制の厳しさで1,2を争うといわれた日本も、去る6月から観光目的の入国を条件付で受け入れ、また今月からは政府が有効と認めるワクチン証明の提示を条件に、出国前検査での陰性証明を免除するなど、徐々にコロナ規制の緩和を進めています。
なお、海外からのイラン入国に際しても、以前は出国72時間前のPCR検査による陰性証明および、2回のワクチン接種証明が必要とされていましたが、去る6月からはそのいずれか一方でよいことになっています。