12月 07, 2022 20:42 Asia/Tokyo
  • サウジアラビアのムハンマド皇太子とアメリカのバイデン大統領(アーカイブ写真)
    サウジアラビアのムハンマド皇太子とアメリカのバイデン大統領(アーカイブ写真)

米紙ワシントン・ポスト記者のジャマル・カショギ氏が殺害された事件をめぐって同氏婚約者が起こしていた裁判で、米首都ワシントンの連邦地裁が6日火曜、サウジアラビアのムハンマド皇太子に対する原告側の訴えを退けました。

 米紙ワシントン・ポスト記者のジャマル・カショギ氏

 

CNNによりますと、バイデン米政権はこの訴訟について、ムハンマド皇太子の免責を認めるよう勧告していました。

ジョン・ベイツ裁判官は意見書の中で「不快感」を示しながらも、ムハンマド皇太子はサウジアラビア首相でもあり、国家元首として免責の対象になると米政府から告げられたと説明しています。

また、その不快感は、カショギ氏殺害に対するムハンマド皇太子の関与だけでなく、皇太子が首相に就任したタイミングにも起因する、と説明しました。

ムハンマド皇太子が首相になったのは今年9月下旬で、婚約者のハティジェ・ジェンギズ氏とカショギ氏の支援者が起こした訴訟に対し、政府トップとして免責されるための策略と指摘されていました。

ベイツ裁判官はさらに、「不審なタイミング」で皇太子が首相に任命されたと述べ、これまで同国の首相には国王のみが任命されていたという原告側の主張に言及しました。

そして、ムハンマド皇太子が首相になったのは、政府のトップになってほしいという望みが動機ではなく、今回の訴訟で責任を問われる事態から皇太子を守る目的があったことが示唆されるとしています。

加えてベイツ裁判官は、ムハンマド皇太子の側近2人に対する訴えも、管轄権を理由に退けました。

 


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