ロシア外相、イラン核交渉不成立の場合の結果について警告
ロシアのラブロフ外相が、オーストリア・ウィーンでの核合意復活交渉に関する西側のアプローチを批判し、この交渉がまとまらない場合、軍備競争が激しくなるだろうとして警告しました。
ラブロフ外相はあるテレビ・インタビューで、ウィーン協議は後戻りできない段階には達していないと述べ、「西側諸国が核合意に代わる計画を模索していることは、緊張の高まりと軍拡競争につながるだろう」と語っています。
核合意復活協議に関するラブロフ氏の警告が提起された一方で、イランの当局者は、「核合意の復活は、その義務履行という米国の政治的意思にかかっている」と繰り返し表明しています。
ラブロフ氏はこのインタビューの続きで、さらに、ウクライナ戦争でロシアがイラン製無人機を使用したというウクライナとその西側支持国の主張を拒否し、これらの主張には根拠がなく、確固たる証拠が存在しない、としました。
さらに、「西側諸国はこれほどの非難を浴びせているにもかかわらず、イラン製無人機がロシアに送付されたという自らの主張について何の証拠も提供しなかった」と述べました。
西側諸国は、米国の指導のもと、数ヶ月前からウクライナ戦争で緊張が高まると同時に、イランに対して一部主張を提起してきましたが、イランはこれを断固として否定しています。
アメリカはまず、イランによる無人機提供を主張し、その後、ウクライナ戦争で使用するためにイランからロシアに地対地ミサイルを移送する可能性があると主張しました。
こうした中、イールヴァーニー・イラン国連大使は、西側メディアの喧騒に反論し、「イランは積極的にウクライナ戦争で中立を維持しており、この戦争で使用するために、いずれの交戦国にも兵器を提供したことはない」と強調しています。
そして、「わが国は、ウクライナでの和平と戦争の即時終結を継続的に支持しており、二国間防衛協力協定はともかく、紛争の前後にも、ウクライナでの戦争で使用するために現在のいずれの交戦国に武器を提供したことはない」としました。