ロシア原油でアジア向け輸出増加、欧州禁輸受け
1月 18, 2023 16:00 Asia/Tokyo
ロシア産原油のアジア向け輸出が昨年末以来、ヨーロッパの禁輸措置を受け、活発になっています。
ロイター通信が17日火曜、報じたところによりますと、欧州は昨年12月5日から海上輸送によるロシア産原油の域内輸入を禁止しましたが、トレーダーやリフィニティブのデータによると、バルト海の港からアジアに向けて輸出されています。
バルト海沿岸のウストルガ、プリモルスク両港から1月前半に輸出されたロシア産原油は310万トンに達し、12月前半の230万トンから35%増えました。
また、アジア向けは27%増加し280万トンとなっています。
市場関係者によると、これらの原油の主要な買い手はインドと中国とされ、船から船に積み荷を移し替えるSTS(ship-to-ship)といった新たな輸送方式や大型タンカーの利用によって輸出の採算が向上する公算とされています。
トレーダーや追跡情報によりますと、中国が所有する大型タンカー少なくとも4隻がロシア産原油を中国へ運んでいる、ということです。
なお、アジア向けのSTS輸送量は、昨年12月前半の50万トンに対し、今月前半は60万トンとなっています。
日本を初めとするG7・先進7カ国およびEUは、昨年2月24日に勃発したウクライナ戦争を受け、ロシア産原油の禁輸や価格上限設定などの制裁を行使しています。
タグ