ロシア外相、「日本は平和主義国だった痕跡を絶った」
1月 19, 2023 17:23 Asia/Tokyo
ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相が、「日本は平和主義国だった痕跡を絶った」とし、ロシアの軍事ポテンシャルの増強はロシアと中国をターゲットにしたものだと警告を発しました。
ラブロフ外相は18日水曜、2022年のロシアの外交活動を総括した記者会見の席上、ロシアと日本の関係に言及しました。
この中でラブロフ氏は「日本の軍事ポテンシャルは、決して好ましい成り行きとはいえない。たしかに北朝鮮が理由とされてはいるが、これは明らかにロシアと中国に向けられたものだ」としています。
また、「憲法改正の事案が進行中で、これによって日本の当局は平和主義国であった痕跡を絶ったわけで、これが対露関係を正常化する日本の意志を反映しているとは言い難い」と語りました。
一方で、ラブロフ外相は日露関係については、日本側が一方的にロシアとのコンタクトを凍結し、戦闘的な声明を発しはじめたと指摘しており、日本がロシアとの国境付近で軍事ポテンシャルの強化を行ったことについて、「ロシアとしての帰結を出していく」と述べました。
昨年2月24日にロシアがウクライナでの特殊軍事作戦を開始して以来、日本は欧米諸国と足並みを揃えて対ロシア制裁の行使および、駐在ロシア人外交官の国外退去に踏み切りました。
一方でロシア側も、対抗措置として同国駐在日本人外交官複数名を国外追放とするなど、日ロ関係は非常に険悪化しています。
その一方で、ロシア側は極東石油天然ガスプロジェクト・サハリン1などへの日本企業の参加を認め、また、日本側も日ロ関係発展に功績のあった安倍元首相の国葬にロシア代表の参加を認めるなど、一定の関係は維持されています。
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