ロシア版SWIFTへの参加組織が増加
ロシア中央銀行のアルラ・バーキナ(Alla Bakina)国家決済システム局長が、「我が国のSPFS金融メッセージ転送システムはこれまでにない速さで拡大しており、加盟組織は現在469に上っている」と述べました。
バーキナ氏は、「SPFSには昨年、システム運用期間全体を通じて新たな加盟組織が接続していった。同システムには現在、世界14か国から100以上の組織も加盟している」と述べました。
続けて、ロシア中央銀行がより多くの国々とSPFSで繋がるよう努めていることを強調しました。
また、「我々は友好国と協力を行っている。彼らは、さまざまな形で独立して、もしくはSPFSサービス提供事務所を通じて、同システムに接続している。加盟組織リストは、今も増えつつある」としました。
SPFSは、SWIFT国際銀行間通信協会決済ネットワークシステムに代わるものとして、ロシア内外の銀行間の金融メッセージの転送サービスを提供しています。
このシステムは2014年末、ロシアのクリミア併合により同国への初期的な制裁措置が取られたことを受けて創設されました。現在西側諸国は制裁を強化しており、そのような状況の中、ロシアは同システムの利用を拡大させつつあります。同国はまた、ドルとユーロの利用を回避して、自国通貨での支払い移行の促進を目指しています。
イランはSPFSに参加している国の1つです。先月29日には、ロシア中央銀行副総裁とイラン中央銀行国際事業担当副総裁が、両国の金融メッセージシステム接続に関して協力を行う旨の覚書に署名しました。このようにして、両国間の金融取引およびロシアで銀行業務を行う他の13か国の金融取引が円滑化されることになりました。
イランとロシアが互いの国内金融メッセージシステムを接続したことで、イランの銀行は700のロシアの銀行とのメッセージ交換が可能となったほか、ロシア以外の13か国106銀行とも接続しメッセージ交換ができるようになりました。