国連事務総長が、イスラム嫌悪を批判
3月 11, 2023 19:56 Asia/Tokyo
国連のグテーレス事務総長は、世界に様々な形ではびこるイスラム恐怖症やイスラム教徒に対する嫌悪を批判しました。
国連は昨年の総会で、3月15日を「イスラム恐怖症に対抗する日」と定める決議を可決しています。
イルナー通信によりますと、グテーレス事務総長は10日金曜、この記念日に因んだ特別会議で、「世界には20億人近いイスラム教徒が暮らしており、彼らは自らの信仰のために偏見や差別に直面している」と述べました。
グテーレス氏はその上で、「こうした差別は、悪意あるメディア報道や一部の政治指導者による反イスラム的な発言・政策の中に見られる」としました。
そして、「差別は我々を弱くする。我々全員が差別に立ち向かわなければならない」と述べました。
国連憲章を遵守する国々も同日、国連総会とOIC・イスラム協力機構の共同会合で、「イスラム恐怖症に対抗する日」を記念する声明を出し、「宗教、信念、文化、国籍、民族、および社会・経済・政治状況によるいかなる差別も認めず、これを非難する」としました。
そして、「こうした勢力は、下劣な行為や間違った信念を特定の宗派に関連づけようとしている」とし、「我々はイスラム恐怖症の犠牲者に断固として寄り添う」としました。
欧州では、イスラム教徒の市民とそれ以外の市民の間で差別が生じ、近年、イスラム恐怖症・嫌悪が広がっています。