国連人権理事会における人権侵害国
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エジプト外務省報道官が、2017年から2021年の期間、国連の人権理事会に理事国として参加するとしました。
(last modified 2025-08-16T09:55:59+00:00 )
6月 26, 2016 18:27 Asia/Tokyo
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エジプト外務省報道官が、2017年から2021年の期間、国連の人権理事会に理事国として参加するとしました。

ナジャフィー解説員

エジプト外務省の報道官は、国連人権理事会の新たな理事国9カ国を決める選挙が開催され、26カ国のうち、最終的にエジプトが国連人権理事会の理事国のひとつに選出されたとしました。

国連人権理事会におけるエジプトの理事国選出は、国際機関が、弾圧を強化しているとして、2013年のモルシ前大統領に対するクーデターの後に発足したエジプトのシシ政権を繰り返し非難している中でのものです。

実際、2014年6月に発足したシシ政権の最も重要な指標とは、人々の抗議への激しい弾圧、抗議者の逮捕、抗議者に対する不当な裁判、反対者に対する長期間の禁固刑や死刑、メディアに対する極端な規制などの人権侵害なのです。

少し前、エジプトの司法機関がモルシ前大統領の死刑判決を出したことで、国内外から多くの抗議が寄せられました。国際的には、国連事務総長がモルシ前大統領の死刑判決に懸念を表明しました。

国連のハク事務総長副報道官は、これに関して、「国連事務総長はモルシ前大統領などの100人近くに対する死刑判決に対して大いに懸念している」と語りました。パン事務総長も、繰り返しエジプトにおける政治活動家や反対派に対する死刑宣告に対する反対を表明し、エジプトの政府関係者がこのような判決を出すのを停止する日時を決めるよう求めました。

人権機関の統計によりますと、2013年7月のモルシ政権に対するクーデターが発生し、エジプトのシシ大統領が選挙で当選したあと、エジプトにおける政治犯の数はおよそ4万人に達しているということです。シシ政権はエジプトの刑務所を政治犯の処刑場にしようとしているといわれています。

主要な人権侵害国とみなされているエジプトの理事国選出は、人権理事会におけるサウジアラビアの理事国選出を想起させます。これ以前に、サウジアラビアの国連大使は、アメリカやイギリスなど、西側の支持により、国連人権理事会の独立専門家会議の議長に選出されました。サウジアラビアやエジプトのような国の選出は、国連における人権の概念や基準が極めて政治的でゆがんでいることを示しています。これにより、エジプトやサウジアラビアの支配者がよりあつかましくなり、より大規模に人権を侵害するという結果しか生み出さないのは、疑いようがありません。