ロシア国内の緊張、危機に発展せず収束
ロシア外務省が25日日曜未明、同国の民間軍事会社ワグネルの代表とロシア軍の間の最近の緊張を受けて声明を発表し、「国内の騒乱は外敵を利することになる」と強調しました。
ワグネルはロシアの民兵組織で、その部隊はドンバス地方でのウクライナ軍との対峙をはじめ多くの戦闘に参加し、ロシア側に目覚ましい戦果をもたらしました。
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今月23日、エフゲニー・プリゴジン氏の率いるワグネルは、自らの拠点をロシア軍に攻撃されたと主張し、武装反乱の実行を目的にロシア首都モスクワも目指し、あと200kmという地点にまで進軍しました。
ワグネルが一部の都市や通信回線を制圧したことを受け、プーチン・ロシア大統領は24日土曜、テレビ演説で「この反乱は我が国への背後からの攻撃である」と述べ、敵の悪用の元凶となる一連の対立を止めるよう求めました。
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プーチン氏のテレビ演説後、ロシア大統領府には、ロシア武装軍との連帯を伝える大量のメッセージが押し寄せました。
ロシア検事総長室は、プリゴジン氏を告訴したことを認め、同氏の行為に対して適切な法的対処がなされると表明しました。
プリゴジン氏は有罪となった場合、刑務所に12年から20年にわたり収監されることになります。
隣国ベラルーシの国家安全保障評議会は、「ワグネルとロシアの軍・国防省との間に緊張が生じたが、わが国は今後もロシアの同盟国であり続ける。国内紛争は、西側諸国への贈り物に等しい」としました。
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さらに、ルカシェンコ・ベラルーシ大統領はプリゴジン氏と協議を行い、同氏を説得して退却を受け入れさせることに成功しました。
プリゴジン氏は24日午後、事前収録された音声ファイルを発表し、ワグネル側の軍を撤退させているとしました。
ロシア大統領府のぺスコフ報道官は、ワグネル側のこの決定を受けて、「プーチン大統領は常に、ウクライナ戦争の最前線で効果を上げようとするワグネルの努力を尊重しており、プリゴジン氏に対する捜査は取りやめられた」と語りました。
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元ロシア連邦公会議員で政治学者のセルゲイ・マルコフ氏は、「プリゴジン氏は極めて攻撃的な人物ではあるが、彼は決してプーチン氏にとって真の脅威ではなかった」と語っています。
ロシアで実施された最新の世論調査によりますと、プーチン氏は依然としてロシア国民の間で80%の支持率を維持しているということです。