ロシア大統領、「イランの加盟でSCOの可能性が増大」
ロシアのプーチン大統領が、同国とSCO上海協力機構の加盟国との間で協力や結びつきが強まっているとし、「イランのSCO正式加盟により、この機構の可能性はさらに増大するだろう」と述べました。
IRIB通信によりますと、プーチン大統領は、インドが議長国となりオンライン形式で開かれているSCO首脳会議での演説で、「今日、経済的な脅威やリスクは拡大している。これは、安全を脅かすことにつながる事柄であり、非常に重大だ」と述べました。
続けて、「現在多くの国が、ウクライナでネオナチ思想が拡大している中、我が国に損害を与えようとウクライナへ武器を供与している。これは、ロシアに対して行われる明らかなハイブリッド戦争と言える」と指摘しました。
一方、同国の雇兵組織・ワグネルによる最近の反乱にあたり、ロシア憲法および秩序を守ろうとした同国政府の措置への支持を表明したSCO加盟諸国に対し、感謝の意を述べました。
その上で、「我が国は、制裁や外からの圧力に対し、必ずや抵抗するだろう。ロシア国民は今日、これまでになく一致団結している」と語りました。
また、ベラルーシのSCO加盟も支持するとしました。
この他、SCO加盟国間の通商促進に向け、新たな銀行・金融メカニズム創設の必要があることを指摘し、各国の自国通貨の使用に触れ、「我が国と中国の間の通商は、その80%以上がルーブルもしくは人民元で行われている」と述べました。
そして、「SCO加盟国への輸出におけるロシア通貨での支払い割合は、2022年に40%を超えていた」と付け加えました。
プーチン大統領はさらに、「SCOは、国連を中軸に据えた公正な世界秩序の構築を目指している」と述べました。