ロ外務省報道官、「ウクライナは闇移植の世界的リーダー」
(last modified Tue, 08 Aug 2023 10:25:49 GMT )
8月 08, 2023 19:25 Asia/Tokyo
  • ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官
    ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官

ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、ウクライナが世界の臓器移植の闇市場をけん引する国であり、同国の政府も血にまみれたビジネスを隠蔽・黙認しているとしました。

ザハロワ報道官は、ロシア紙に寄稿した記事において、「ウクライナが闇移植の世界的リーダーになったのは今に始まったことではない。1990年代末から、違法に死体から臓器を取り出すといった事件は見られた。これらは社会経済情勢の悪化に起因していた」としました。

この記事は、ロシア外務省の公式サイトにも掲載されています。

記事ではさらに、2023年6月にウクライナ・スロバキア国境で、慈善団体職員を名乗る男が臓器移植などのために子どもを人身売買しようとして逮捕された事件にも触れられ、このときの保釈金はたったの100万フリブニャ(約387万円)で、男は釈放後に行方をくらましたと説明されました。

ザハロワ報道官は、ロシア支持などの疑いで逮捕されたウクライナ正教会(正統派のモスクワ総主教庁系)の高位聖職者・パーヴェル府主教には、3300万フリブニャ(1億2791万円)の保釈金が課せられたことを指摘しながら、「このことは、ウクライナ政府が血まみれたビジネスを隠蔽し、黙認していることを示唆している」としました。

その上で、「今年6月に北大西洋条約機構(NATO)に加盟しているある国の保健省が、移植に最もよく使われるヒトの臓器や身体の一部を積んだ冷凍車の『供給』に関して、ウクライナ側と合意したというデータもある。対象になるのは角膜、一部の骨格、組織、心臓、肝臓などだ」と続けました。

ザハロワ報道官はまた、この合意でウクライナ側から、保健省や大統領府職員の協力を得た「個人事業主」らが暗躍しているともして、「『そんなことはあり得ない』と思っている人がいるなら、念を押しておきたいが、ウクライナでは外国への死後のドナー提供と臓器販売が認められている。不思議なのは別のことだ。ゼレンスキー政権のメンバーたちは、自らこの供給について決定しておきながら公表しようとはしないのだ」としました。

ウクライナの臓器売買をめぐっては、2021年に日本人女性が金と引き換えにウクライナのドナーから腎臓の提供を受けた事例が明るみになっています。

読売新聞によれば、この女性はNPO法人を通して約2000万円の費用を支払い、中央アジア・キルギスの病院で手術を受けたものの、移植された腎臓は機能せず、帰国後に摘出したということです。

同紙はこのほかにも、ウクライナ語のネットサイトで2020年以降、コロナ禍を背景にした生活苦により、臓器売買をあっ旋する書き込みなどが以前の4倍超に増加したと指摘していました。

 


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