元英外相、「英政府は1953年のイランクーデターでの役割認めるべき」
8月 16, 2023 21:36 Asia/Tokyo
イランで1953年に起きた、当時の政権に対するクーデターから70周年を迎えるのにあたり、1979年のイラン・イスラム革命時にイギリス外相を務めていたデビッド・オーウェン氏が、「イギリス政府は、当時のイランの正統な政権であったモサッデク政権の打倒に自国が関与していたことを受け入れなければならない」としました。
1953年8月19日、石油事業国営化法案の施行を進めようとしていた英米寄りでない当時のモサッデク政権に対して、イラン軍がクーデターを起こし、これにイギリスのSIS秘密情報局とアメリカのCIA中央情報局が、計画、資金、実行面において支援しました。
オーウェン氏は英ガーディアン紙に対し、「1953年に起きたイランでのクーデターでは、米国と並びイギリスの関与を確認できる十分な根拠がある」と語りました。
さらに、「イギリス政府は、民主化に向けたイランの動きを阻んだ」としました。
そして、「1953年にイギリスがイランで犯した『過ち』を受け入れることで、今の国内の政治的発展を助けることになるだろう」としました。
オーウェン氏は2年余り外相を務めましたが、イランのパーレビ王政が打倒された約3か月後に英サッチャー政権の発足により、この職を退きました。