スロバキア総選挙で、親ロシア派が第1党に浮上
10月 01, 2023 16:47 Asia/Tokyo
スロバキアの総選挙で、親ロシア派政党が第1党となり、ヨーロッパに親ロシア派政権が誕生する可能性が浮上しています。
米CNNによりますと、先月30日投開票のスロバキア総選挙で、親ロシア派のフィツォ元首相が率いる左派政党「スメル」(道標)が第1党になりました。
スロバキアの統計局が1日日曜早朝に発表した暫定集計では、99%を超える選挙区の開票が終わった時点で、ウクライナ戦争に関してロシア寄りの主張を掲げたスメルが得票率23.3%と首位に立ちました。
また、2位は中道左派の「プログレッシブ・スロバキア」(PS)で、得票率は17%、3位はスメルから分裂した「フラス」(声)で、得票率は15%となっています。
最新の世論調査では、スメルとPSが互角の争いを展開しており、スメルは圧勝には至らなかったものの、予想を上回る勝利を収めました。
ただしスメルは過半数には届かず、他党と連立政権を組む必要があり、今後はスメルが連立協議を主導する方向です。
今回の選挙戦では、これまでのようなウクライナ支援を継続するかが大きな争点となっていました。
スメルを率いるフィツォ元首相は、ウクライナへの武器供与が紛争長期化につながっているとして「政権入りすれば、武器や弾薬はもう送らない」と主張し、物価高などに不満を持つ有権者の受け皿となった形です。
これに対し、PSは現在の強力な支援の継続を訴えていました。
ちなみに、今回の選挙で議席獲得に必要な得票率5%を突破したのは計7党で、連立交渉は長引くことが予想されています。